七月九日(水)辛巳(舊六月十三日) 晴れのち曇り

ラフォーレ修善寺の仕事の歸り、そのまま淸水にやつてきてしまひました。十三日にまた仕事が入つてをり、前日には再び出かけなくてはならないので、その間、歸宅せずに、同じ靜岡縣淸水市にゐる知り合ひのマリちやんの家に、その間居候しようと思つたからなんです。まあ、長い付き合ひの知り合ひですから、遠慮はゐらないんですが、三泊四日ですからね、腰を低くしてお訪ねしました。

マリちやんとはじめて會つたのは、彼女が小學生でしたから、かれこれ四十年近くなります。そのお父さんが、淸水嶋さんといつて、野武士のやうなクリスチャンで、淸水にゐた六年の間とてもお世話になつたのです。その後、ぼくたちが、濱岡、そして横濱、さらに南伊豆に居を移したあともずつとおつき合ひがあり、特に伊豆の山暮しにはたびたび來られて遊んでゆかれたのでした。

マリちやんは、結婚してからも、子どもができてからも、お姉ちやんのルツちやん家族とともに遊びにきました。みな山歩きや薪割が大好きで、とても助かりました。一日中焚火をかこんで樂しんだものでした。しかし、そのお父さんも年を取り、ご自慢の“モツ料理”がいつまで作れるのか、今日訪ねたのは、その“モツ料理”が健在かどうかを確かめるためでもあつたのです。

健在でした。いつ食べても美味しく、おかはりしてしまひました。今日は、忘れないために、寫眞を撮つておくことにしました。

 

今日の寫眞:新しくなつた淸水。淸水嶋さんご夫婦。そしてモツ。