九月廿九日(月)癸卯(舊九月六日) 晴れ、暑い

 

今朝、齒醫者に行き、一週間猶豫をいただいてゐたんですが、たうとうなけなしの奥齒を拔かれてしまひました。これで、兩ブリッジがなくなり、しかも拔いた後の傷がまだ癒えてゐないので、食事が十分ではありません。とほほな日々を送つてをります。

それで、横になつて、挫けないために、『夜明け前』を讀み進みました。

午後、それでも、妻が龜有のアリオに買ひ物に行くといふので、つきあひました。休日ほど混んではゐませんが、いつも人であふれんばかりです。本屋によつて地圖を買ひ、LLビーンをのぞき、ソフトクリームを食べて歸つてきました。 

 

すると、大學時代からの友人、藤巻さんからぶどうが屆いてゐました。いつも果物を送つてくださるので、たいへんありがたい友なのであります。季節によつて、桃だつたり、ぶどうだつたり、とくに、干柿はぼくの大好物ですのでもう感謝にたへません。ぼくも訪ねたことのあるそこは、山梨市ですからね、果物の産地なのであります。

そこで思ひ出すのが、『徒然草』(第百十七段)の言葉です。

「よき友三あり。一にはものくるゝ友。二にはくすし。三には知恵ある友」。

「ものくるゝ友」はよき友の筆頭ですよ! ついでに、「友とするにわろき物七つあり」もあげておきませう。「一にはたかきやむことなき人。二にはわかき人。三にやまひなく身つよき人。四には酒を好む人。五にはたけくいさめる兵。六には空ことする人。七には欲ふかき人」。

まあ、ぼくの周りにはあまりゐない人ですので安心です。はい。

藤巻さんとは、もう長いつきあひですが、やはり持つべきものは「ものくるゝ友」につきます。『徒然草』を出すまでもありませんでしたね。 

 

今日の寫眞:いただいたぶどう三種。種なしピオーネ、ロザリオ、シャインマスカットです。眞ん中のちいさいのは、先日の中仙道で、ぼくが持ち歸つたぶどうです。

 

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