四月八日(水)甲寅(舊二月廿日 終日雨、寒い

 

今日は樂しい通院日。ぼくのご公務です! ラッシュアワーが過ぎたころをみはからつて、綾瀬驛から、大手町驛經由で御成門驛下車。慈恵大學病院はいつもの混雑でした。

まづ、檢査のために血液を採取し、心臟外科の受付をすませました。檢査の結果が出るまでに一時間ほどかかるので、いつも、豫約時間より一時間以上前に行つてゐなければなりません。そして、今日は、その受付するとき、看護婦さんに、道路で轉んだことを傳へ、胸のレントゲンを撮つて診てもらへないかと申し出たところ、擔當醫師が了解してくれたので、撮つてもらふことができました。そして、診察の時には、轉んだその状況などを告げました。多少心配してゐたんですが、その結果、胸には異常はなく、心臟も順調でした。まあ、めでたしめでたし、といつたところでせうか。

 

今日の寫眞・・慈恵大學病院のレントゲン室前にあるレントゲン博士の胸像。

 ところで、ぼくは、毎回ではありませんが、よくレントゲン寫眞を撮ります。たいへんお世話になつてゐる醫療器械なんですが、あまりよく知らなかつたのが、放射線と放射能の違ひです。それで、調べてみました。

レントゲン寫眞で使はれるのはX線といふ放射線です。これは知つてゐました。が、放射線には他に、アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線、中性子線などの種類があるんですね。それも、種類によつて、物を通り抜ける力の強いものと弱いものがあるやうで、X線が、まあ、人體を寫すのにちやうどよかつたといふことなんです。

ところが、放射線は、物質を通過するときにその物質(生體)を破壊、といふか傷つけるんださうです。X線も例外ではありません。

このやうに、放射線といふのはとても恐ろしいと思ひます。なぜなら、それは、例へば、福島の原發事故では、生體を破壊する放射線を、垂れ流すやうに半永久的に放射しつづけてゐるんです。今まだ放射性物質が、メルトダウンして、地中に埋もれたままです。放射能は時間とともに弱くはなつていきますが、そのためには何萬年とかかるんです。

さう、言ひ忘れましたが、「放射能」とは、放射線を發生させる力のことをいひます。そして、放射線を出す能力を持つ物質のことを放射性物質といひます。メルトダウンしてゐる核物質(?)がまさにこの放射性物質ですね。しかも、この能力が無くなつて行くのに何萬年もかかると、かういふわけなんです。

ですから、はじめにかへりますが、病院で用ゐられてゐる放射線は、放射能とは違ふのです。ここが大事ですね。だつて、人工的に、ほんの一瞬の間、寫眞を撮影するために發生させられた放射線であつて、器械の中に放射性物質が入つてゐるわけではないからです。

 まとめます。「レントゲンは、あくまで、医療のために、ごく一時的に放射能を浴びることであって、体内にずうっととどまるものではありません。レントゲンも被曝のリスクはありますが、病気をみつけるために、あえて行っています。必要もなくレントゲンを続けて浴びる人はいないでしょう。しかし、原発事故によって拡散した放射線は、浴びる時間もレントゲンのように一瞬ではありません。放射線を受けた量は、放射線の強さ(いた場所の1時間あたりの放射線レベル)×滞在時間ですから、滞在時間が長ければそれだけ多くなります」。

以上、いい勉強になりました。

 

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