五月七日(木)癸未(舊三月十九日 曇りのち晴

 

朝、昨日東京に出てきた神田君と上野で待ち合はせました。ただ、午後には、貴重なお習字の、いや、「書道講座」があるので、ゆつくりすることができませんでした。

一〇時に待ち合はせた、上野公園口の改札口に立つてゐると、、どういふわけか、連休明けのはづなのに、小學生がぞろぞろぞろぞろと、何百人も通り過ぎて行きました。外に出てわかつたことは、文化會館で何か集まりがあつたやうなのです。まあ、元氣な子どもたちを見かけられただけでも、元氣を分けていただくことができました。

さう、神田君は時間通りに來ましたが、公園の奥まで行くとやつかいなので、公園緑地事務所といふ、ぼくは、敬遠して一度も近づいたことがなかつたところなんですが、そこの木陰のデッキの上のベンチに座り込んでお喋りに興じました。とてもいい場所でした。建物の中は、事務所どころか、無料休憩所になつてゐて、コーヒーなどはもちろん、輕食もいただけさうなのです。こんどは、一人できて、人々を観察しながら過ごすにはもつてこいだな、などと思ひながら、話はあちこちに飛んで、樂しいひとときを送ることが出來ました。

少し早かつたんですが、驛の構内に入り、例の壽司屋で食事をしてから分かれました。いや、ご公務で來た彼にごちそうしてもらつて、まことに恐縮、でもないか。美味しくいただくことができました。

 

ぼくは、それから、日暮里經由で、京成堀切菖蒲園驛に歸り、まことにもつて恐縮してしまふのですが、妻が出迎へてくれて、そのまま、「書道講座」が行はれる、ウエルピアに直行してくれました(この名稱、どうにかならないものなんでせうかね? 「あすなろ云々」なんてのもいやですけれど、名前のつけるにもセンスが必要なんですよね。これも、役人仕事でつけられたんでせうか! いや、文句を言ふ筋合ひではありませんね、感謝してゲートをくぐりました。)

今日は、第二回目。「丸」と「へのへのもへじ」につづいて、「書」といふ漢字の、楷書と行書の書き方を學びました。

まづ、書き順。それが、楷書と行書では異なることに驚きました。

それと、ぼくが今日最も敎へられたのが、縱の直線の書き方です。昨日、ちよいと練習したのですが、その時、縱の棒が、くねくねしてしまふことに氣づいてゐたからです。それを、先生は、まづ筆をおいたら、すぐ、いや瞬時に、その到達點(着地點)に視線(視點)を移しなさいとのお言葉でした。ぼくは、筆の動きにそつて視線を移してゐたもので、それがいけなかつたんですね。いやあ、さうだつたんです。さうしたら、あら不思議、まつすぐに書けてゐるではありませんか(歸宅後、妻に話したら、それ、小學校で習はなかつた? と、かうですよ、まつたく!)。

筆と一緒に目を動かしてはいけなかつたんです。それと、その間、呼吸も止めるんですね。救急車を呼ばなくてはならないほど長く止める必要はありませんよ、との先生のお言葉もありました。墨をつけ、筆先を整へるコツも教はりました。

かくして書いた見たら、ぼくには、楷書より、行書のはうがすんなりと、自分の氣持ちそのままに書けることに氣がつきました。まあ、人間が、硬軟の軟のはうですから、いいのでせう。おしまひ。 

 

今日の補足・・夜、妻と話してゐて、ぼくの作つたお箸がよかつたね、といふことになり、それで、また作つてみたらどう、と言はれたのであります。まあ、數膳作るくらゐだつたらホコリも少ないし、といふことで、今後試みてみることにしました。 

 

今日の寫眞・・神田君とともに。公園と、お壽司屋にて。それと、お習字の傑作、楷書と行書。また、前回の作品が廊下に展示されてありました。さて、ぼくのはどれでせう?

追加は、昔むかしのぼくのお箸作り!

 




コメント: 0