五月十二日(火)戊子(舊三月二十四日 曇天、一時雨

 

「北國街道ハイライト」に參加しました。第一日目が濟んでみて、ぼくは、昨日書いてしまつたことをすべて、訂正させていただきます。つまり、第二回も第三回も參加したい氣持ちになりました。

いやなんの樂しくて、また勉強になつて、「中仙道を歩く」とはまた違つた面白さにぞつこん惚れてしまつたのであります。もちろん、講師の岸本先生の魅力にたいしてであります。素晴らしい先生でした。高等學校で、地理をお敎へになつていたといふ經語るやうに、今日のお話も、まるで授業を受けてゐるやうな錯覺におちいることしばしばでした。その實直さとでもいいませうか、それとも朴訥な誠實さとでもいひませうか、まづはじめに感じたのはそのことでした。

ぼくは觀光案内だつたら嫌だなあと思つてゐたものですから、先生のお話は新鮮で、いや、街道の地理的アプローチにはたいへん感心させられてしまつたのであります。淺間山の現在の形状についてのことや、田切地形など、地理好きのぼくにはこたへられませんでした。

それで、きょうは、體は疲れなかつたけれども、頭が疲れたとでも總括しておきませう。

夜、ホテルの廊下の片隅の椅子に座つて、「紀行」まがひの報告書を書いたのではありますが、これは、『歴史紀行四十七 北國街道を往く(一)』(北國街道・北國西街道)として、すぐにでもまとめたいと思ひますので、日記としては省かせていただきます。

 

今日の寫眞・・先生の説明に耳を傾ける、學生にかへつたかのやうな參加者たち。海野宿にて。

 


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