六月五日(金)壬子(舊四月十九日 曇り、夕方から雨

 

修善寺に行くに先だつて、神田古書會館に寄りました。日本古典文學の影印本がよく出品される、〈城南展〉が催されたからです。案の定、今日は、『保元物語』(在九州国文資料影印叢書12)と『平治物語・明德記』(陽明叢書12思文閣)と『曾禰好忠集』ほか五冊の歌集の影印本。それと、『玉葉索引』(吉川弘文館)と『索引史料綜覧(平安時代)』(和泉書院)が見つかりました。みな格安なのです! が、ちよいと重たいので送つてもらひ、そのまま修善寺へ向かひました。

今日の宿泊は靜かなゲストハウスで、チェックインして横になつたら、夕食時間まで寝過ごしてしまひました。

それで、夜、ラフォーレのテレビは地デジしか映らないので、ほとんど見たことがなかつたんですが、たまたまNHKのEテレにチャンネルを回したら、「宇宙白熱教室」がはじまるところでした。いやあ、面白かつたです。再放送のやうでしたが、あとの三回もできたら見たいと思ひました。

いやいや、それどころではありませんでした。つづいて、「墨に導かれ 墨に惑わされ 美術家 篠田桃紅 102歳」がはじまり、寢るのを忘れてしまひました。途中から、さうだ寫眞を撮つておかうと思ひ立ち、たうとう一五八枚も撮りながら見てしまひました。

語られることの若々しいこと、なんて言つたら失禮で、たいへん嚴しいお言葉です。ぼくなんか、何度も恥づかしく思ひました。人生の正鵠を得てゐるんです。録音もしておけばと後悔してゐます。

またまた、その仕事場の素晴らしさ。ただただ唖然とするばかり。見てください、硯のみごとなこと。筆はすべて特注で、それは自分の手指の延長であることを強調してゐましたね。たしかに、指先のごとくにくねり動いてゐました。實際に書いてゐるところを見ることも出來たのです。

 

今日の寫眞・・新幹線から見えた富士山。それと、工房に立つ篠田桃紅さん。

 



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