二〇一五年九月(長月)一日(火)庚辰(舊七月十九日 曇天、晴、のち雨

 

今日は、『中仙道を歩く(廿七・前編)』(赤坂宿~醒井宿)が仕上がり、後篇のパワポ版化を進めました。まあ、あとは寫眞のアレンジに時間を取るだけです。

 

ところで、夜の“デモクラTV”、今日も勉強になりました。「永田町フ~ゥン録」といふ座談會番組でした。特に、ヒトラーを生み出したワイマール憲法についての話、そしてその憲法のもとにあつたヒトラーがいかにして憲法を骨抜きにした法律をつくりあげ、獨裁者となつたかの説明には、目からウロコが落ちました。

まづ、ヒトラー独裁への第一歩は、「全權委任法」が作られたことによります。その法律の正式名稱を見て何を感じるでせうか。「民族および国家の危難を除去するための法律」といふのです。どうでしょうか、

現在國會に出されてゐる法案の名稱は、「平和安全法制整備法案」といふのださうです。或いは、「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」といふ法律案です。どことなくどころか、「全權委任法」とそつくりだとは思ひませんか。

その「全權委任法」は、五條からなつてゐますが、はじめの二條を讀んでみませう。

一 ドイツ國の法律は、憲法に規定されてゐる手續き以外に、ドイツ政府によつても制定されうる。本條は、憲法85條第2項および第87條に對しても適用される。

二 ドイツ政府によって制定された法律は、國會および第二院の制度そのものにかかわるものでない限り、憲法に違反することができる。

憲法を骨抜きにした法律であることがよく分かります。それを、「平和安全法制整備法案」に當てはめた場合どうなるでせう? さうです、麻生大臣がヒトラーと同じ手法を使へばいいと言つたのは、このことだつたんですね!

番組では、しかし、百歩譲つて、ドイツがそのやうな獨裁國家とならざるを得なかつたのは理解できなくはない(と出演者は言ひました)が、今、この國で作られやうとしてゐる安保關連法制は、世界の平和のために積極的に貢獻できる方法がたくさんあるにもかかはらず、その平和貢獻の道を捨てて、武器を持つてアメリカの戰爭に協力することが出來るといふ内容の法律です。だから、見方によつては、ヒトラーよりもたちが惡い、と言つてゐました。

 

今日の寫眞・・“デモクラTV”による、ドイツの年表。

 

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