十一月十四日(土)甲午(舊十月三日 雨

 

どうやつたら和歌の世界に近づくことができるだらうか、と近頃ない頭を刺激しながら考へてゐます。せつかく手に入れた影印本を讀むにしても、ただ漠然と讀むのではもつたいないので、まあ、まづは、『古今和歌集』を、作者とその人となりや歴史にも注意を向けながら讀み進んでいきたいと思ひます。

ただ、丸谷才一さんは、「詩は詞華集で讀むに限る」、なんて言つてゐますから、『古今集』以後は、公任の 『三十六人家集』 とか、定家の 『百人秀歌』 や有名な 『百人一首』 を讀んでいけばいいでせうかね? のんびりと倦まずたゆまず讀んでいけたらいいです。

 

昨日、「史策會」の川野さんから、暮れの忘年會をかねた例會の試案が屆きました。ところが、試案にしては綿密に、細部にわたつて計畫がなされてゐるのにはびつくりしてしまひました。

史跡探訪の表題は、「親鸞聖人紀行」です。いやあ、桁外れに大きなテーマです。訪ねるところは茨城縣の笠間で、笠間市周邊に點在する親鸞聖人ゆかりの西念寺(教行信証を執筆した關東布教の據點)や、笠間稻田の稻田草庵、それに、親鸞聖人の妻玉日姫の墓所である玉日御廟、それと、我が國初めてのイコン畫家山下りんの資料収藏館「白凛居(はくりんきょ)」といふところです。

それにしてもよく調べてくださいました。ぼくはまだ笠間を訪ねたことがないので、それだけでも樂しみです。ただ、細かく記すと、我も我もと參加者がふえても困るので内緒にしておきます。なにせ、會食場所を探すのが大變なんです。あしからず。

 

今日の寫眞・・中仙道と北國街道で入手した石ころと瓦のかけら。かけらは野州十輪院で、左上のごつい文鎭にしたのは養老渓谷で、右上は親不知で、右下は小野街道(初期中仙道)の中村集落の道端で、眞ん中の丸いのは、青海川驛脇の谷根川(サケの遡上の川)でそれぞれ採取した石です! それと切り抜きです。

 


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