十二月四日(金)甲寅(舊十月廿三日 晴、強風

 

慈恵醫大靑戸病院はとてもきれいな病院でした。最新式といふのでせうか、初診受付から診察受付、待合室や檢査室や診察室はもちろんのこと、トイレも、喫茶コーナーも賣店も利用しやすくて、いつもお世話になつてゐる西新橋の病院などのいいとこ取りなんだらうなと思はせられました。

實は、慈恵醫大靑戸病院は、場所は知つてゐても訪れることがなかつた病院でした。が、今日は、思ひあまつて出かけました。今まで何度も診てもらはうと思つたことがあつたんですが、我が家から車で行かうとすると、大變不便に感じてゐたんです。今朝だつて、どうしやうか迷つたくらゐです。地圖を見れば見るほど一方通行ばかりで、まるで迷路。たどり着くにはどうしたらよいか、きょうは、もう、一か八かで車を出しました。ところが、覺悟をして實行してみるものです。難なく到着出來たのでした。

昨夜、たうとう寢つけなかつたんです。咳と痰がやむときがなくて、これは今までとだいぶ具會ひが違ふなと思つたからでした。朝一番で、妻の運轉で出かけたのでした。九時前に到着し、受付をすませて一一時には診察を受けることができました。豫約もないのに、思つたより待たなくてすみました。

レントゲン寫眞も撮りました。その結果、氣管支炎で、しかも、肺炎になりかかつてゐるといふのです。驚きました。抗生劑と咳止めと痰切りの藥を出してくださり、これで治まるでせうと言はれて、安心して歸路につくことができました。

さう、久しぶりにレントゲン寫眞を目の當たりにし、人工瓣をまじまじと見てしまひました。手術をしてから三十八年、一瞬の休みもなく動いてくれたのです。思はず醫師に、寫眞撮つてもいいですかと聞き、許可を得てばつちしと寫し取つてきました。

 

今日の讀書・・具會ひのよくないときはミステリーが一番。藥を飲んだおかげでだいぶ安らいできたからだを覺えながら、『昭和ミステリー大全集 ハードボイルド編』(新潮文庫)を讀みました。短編集なので、一寢入り二寢入りしながら讀むには最高。さすが、藤原審爾と仁木悦子が面白かつた。といつてもまだ半分。後半が樂しみです。

 

今日の寫眞・・慈恵醫大靑戸病院とその待合室。レントゲン寫眞も載せたいところですが、どこからか檢閲が入るといけませんのでやめときます。それと、今日の切り抜き。

 


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