正月卅一日(日)壬子(舊十二月廿二日 晴

 

今日もまた、住所を知らせてくださつた方々に、『〈中仙道を歩く〉感想文集』をお送りしながら、終日讀書をしてゐました。小松英雄著『みそひと文字の抒情詩~古今和歌集の和歌表現を解きほぐす』です。 

〈序論 和歌表現解析の基礎〉の、1・『古今和歌集』の評価、二・複線構造による多重表現、三・和歌表現解析の基礎、四・『古今和歌集』のテクスト、までを讀み終へ、これから、〈本論 和歌表現の解析〉に入ります。ここからは、一首ごとの解析です。まづは、正岡子規がこき下ろした、「としのうちにはるはきにけり・・」です。 

小松先生は、よほど「体質の古い国文学者や国語学者」に無視されてゐることがこたへてゐるのか、彼らの「注釈書・研究書・論文」を引き合ひに出して激しく攻撃、批判をしてやみません。が、それだからこそ、とてもよく問題點が分かるのです。けしかけるつもりはありませんが、ぼくなんか興味津々に樂しんで讀んでゐます。 

それにしても、今回の「感想文集」發送に關する一連の自分の言動を顧みて、情け無くなりました。未熟といふより、思慮のない自己主張が噴出し、穴があつたら入りたいと、本氣で今日も思ひつづけました。 

その點、ノラ猫は氣樂でいいなと思ひながら、窓の外でじやれ合つてゐるコヤタとモモちやんをながめ暮らしました。 

 

今日の寫眞・・久しぶりに訪ねて來られた從兄弟の幸男さんと。ベランダに居座りのんびり日向ぼこしてゐるコヤタ。