七月廿五日(月)戊申(舊六月廿二日 晴のち曇り

 

今日、弓道場とお別れしてきました。 

二〇一一年六月、葛飾に歸つてきてから再開した弓道ですが、こんなかたちでやめることになるとは思つてもゐませんでした。弓道は、ぼくにとつては、學校生活での體操を除けば、人生で初めて自分から取り組んだスポーツでした。が、はじめた切つ掛けは、日本の歴史を理解するためでしたから、もともと弓道を究めやうなどとは考へてゐませんでしたので、まあ、潮時だつたのかも知れません。 

今日出かけたら、なんとはじめてお目にかかつた方が二名の計八名でして、いつものみなさんとゆつくり言葉をかはす間もなく時間が過ぎていきました。まあ、みなさんのお稽古を見學でもして、それでお別れにしようと思つてゐましたが、せつかくですから、卷ワラでからだをならしてから、射(しや)に臨みました。 

およそ三ヶ月ぶりの射ですから、どうなることやらと思ひつつ、みなさんの射につづいて射つたところ、なんとど眞ん中に的中。二射目ははづれでしたが、三射目がまたまた的中。四射目ははづしたので、それでも二分の一の的中といふ、近年にない命中率でした。 

宮司の坂本さんに言はせれば、ぼくは稽古しないはうがよく中るのださうで、最後まで皮肉られてしまひました。でもうれしいことに變はりありません。 

それで、ぼくは、これでお仕舞ひにしました。なんだか勝ち逃げのやうですが、有終の美を飾るとでもいふのでせうか、あとはお稽古の雰圍氣を味はいつつお別れとしました。 

また、歸りに、齋藤さんと、ロビーで美味しいコーヒーを飲むことができました。 

 

今日の讀書・・夢枕獏さんの『陰陽師』繼讀。 

 

今日の《平和の俳句》・・「ミサイルをみじん切りして茗荷汁」(五十四歳女) 

〈いとうせいこう〉 これは大胆な句。科学の粋を手づかみで料理してしまう。想像の威力。 

〈金子兜太〉 ミサイルなんか茗荷汁にして食べてしまいましょう。こんなもの日常性まったく無し。 

 

今日の寫眞・・今日の新聞切り抜き。弓道場とお稽古の樣子。一枚はぎりぎりの地撮りです。