九月廿七日(火)壬子(舊八月廿七日 曇り時々晴

 

寢坊して起きたら、枕元に文庫本が五册おかれてありました。風野真知雄さんの 〈大江戸定年組〉シリーズの三卷から七卷まででした。妻が朝一番で圖書館から借り出してきてくれたやうなのであります。實は、圖書館の貸出カードをなくしてしまひ、現在のところ、みな妻の名前で借りて來てもらつてゐるのであります。その妻のところへ、近頃はメールで到着した本を知らせてくるやうで、それで、朝取りに行つてくれたのでありました。 

 

今日は、貴重な晴間のやうでしたので、外出しようと思ひ、「日本の古本屋」の古本まつりの豫定をしらべたら、新橋驛前SL廣場で開催中であることがわかりました。それで、〈大江戸定年組〉シリーズの第三卷を持つて、すぐに家を出て、新橋驛に向かひました。 

ちやうど晝休みの時間で、サラリーマンでごつた返してゐまして、しかも暑い日差しの中、今回は全體的にいい感觸がありません。そこで、三田線内幸町驛まで歩き、やはり神保町を訪ねました。

 

毎回すべての店を見て歩くのは無理ですから、今日は、數軒を訪ねるだけにしました。そのうち、八木書店と西秋書店では、期待通り、影印本を數冊見つけることができました。『我が身にたとる姫君』(古典研究會)と、『兵部卿物語』(東京美術)と、伝頓阿と宗祇の『自讃歌註』(京都大学文学部国語学国文学研究室編)と、本居宣長の『源氏物語玉の小櫛 寛政十一年刊』(国書刊行會)などです。 

西秋書店は、水道橋驛の近くなので、先日いくつか探した馬刺しの店の一つがあるのを思ひ出し、探しあてました。「仕事馬」といふ、妙な名前の店です。四種類の刺身を味はふことができましたが、やはり赤身のモモとヒレあたりが一番美味しいですね。

 

今日の讀書・・風野真知雄著 『起死の矢 大江戸定年組3』 (二見時代小説文庫)を讀みはじめました。 

 

今日の寫眞・・新橋驛前SL廣場での古本市と、馬刺しの店「仕事馬」と馬刺し盛り合はせ。