二月十九日(日)丁丑(舊正月廿三日・下弦 晴

 

今日の讀書・・六時に目が覺めたので、NHKラヂオ第二をつけ、《古典講讀》を聞くことができました。ここのところ、好成績です。 

第一七六話「寛朝僧正、勇力の事」と、第一七七話「經頼、蛇に逢ふ事」と、第一七八話「魚養の事」の三話を學びました。今日も聞きやすくて、心ときめくおはなし。伊東玉美先生に感謝。

 

つづいては、《こころをよむ》。「源氏物語に学ぶ十三の知恵」といふ大きな主題のもと、けさのテーマは、「心をえぐる笑い」。講師は島内景二先生。 

「『笑い』によって人生に明るさをもたらそうとした細川幽斎を取り上げる。細川幽斎には源氏物語研究書のような著作はないが、簡略なメモ程度の書き込みは残されている。また、幽斎の著した伊勢物語の研究書『伊勢物語闕疑抄(けつぎしょう)』の文言を手がかりに、物語の誹諧(たわむれ、ユーモア)について源氏物語の末摘花巻を中心にみていく。」といふものでしたが、途中で再び寢てしまひました。

 

このところつづけて出歩いたので、今日は寢て曜日。横になつてすごしました。右向きに寢たので、自然、『宇都保俊蔭』 を讀むはめになり、文字だけは丁寧にたどりました。 

 

ところで、あと數日でぼくは七十歳になります。この際、記念になるものがほしいなあと、妻のまえで小聲でつぶやいたら、なんと、氣前よく、お許しが出たのであります。口に出して言つてみるものですね。 

かといつて、書物では、これは絶對に許されませんでせうから、思ひきつてカメラにしました。一眼レフか、ミラーレス一眼か、大いに惱みましたが、リコーの “GRⅡ” を選びました。 

ちやうど十年前の二月一日に、“GR DIGITAL” を購入し、その高性能に魅せられて以來使ひなれてゐたのですが、街道歩きをはじめた頃から、雨に濡れてはいけないし、見た瞬間に即座に反應しての撮影が求められたので、それからは、全天候衝撃にも強い、ニコンの “COOLPIX AW120” を使つてゐました。

 

ところが、コンパクトデジカメは、「撮像素子」のサイズ(フルサイズは 36×24mm のところ)が、極端に小さくて、おほよそ、1/1.8型(6.9×5.2mm) であるのに對して、一眼レフやミラーレス一眼では、APS-C23.7×15.7mm) 前後の大サイズなのであります。それで、一眼レフかミラーレス一眼かだつたのですが、調べてゐて、さう、コンパクトサイズと形はほとんど同じなのに、リコーの “GRⅡ” だけが、このAPS-Cサイズなのでありました。 

まあ、これが決め手になりましたね。使ひなれてはゐるし、性能は申し分ありませんし、明日、現物を手に取つて、最終的には店頭で決めようと思ひます。 

 

今日の寫眞・・先日訪ねた川和敎會裏庭の欅の木の下で。今、ベルリンで指をくはへてゐる、愛(よつ)ちやんと、そのご家族とマリちやん。一九八六、七年の頃。 

GR DIGITAL” と “COOLPIX AW120”。「デジタルカメラ撮像素子のサイズ比較」表。