五月八日(月)乙未(舊四月十三日 晴

 

今日もまた、靑戸の慈惠醫大病院に行つてきました。車でほぼ十分、かういふときには助かります。で、朝一番で行かうと思ひ、八時半に受付をしましたが、とてもがらんとしてゐたので意外でした。もつとも、九時、十時になる頃にはたいへん込み合つてきました。 

問題は診察です。結局、呼吸器内科には直にかかることはできず、一般外來でいつものやうにいきあたりばつたりの先生に診てもらつてから、呼吸器内科が必要であればそこで改めて紹介を得て、回されるといふ手順でした。

 

ところが、いきあたりばつたりの醫師が、循環器内科専門の醫師で、しかも、新橋本院のぼくの主治醫である女醫先生と同期の方であることがわかり、先生、「なんだ、主治醫はミカちやんなのね」、と、かうですよ。ぼくも思はず、さうです、ミカちやん先生すてきですね、なんてつい口をすべらせさうになつて、ぐぐつと口をとじましたです。はい。 

それで、といふわけではないでせうが、丁寧に診てくださつて、といつても、檢査を多く、CTに、レントゲンに、心電圖に血液檢査を受けただけですが、さう、それに呼吸器内科の先生を呼んでくださつて、これは非公式なんでせうが、診ていただいた結果、胸の奥のゼーゼーは喘息かも知れないといふことでありました。 

そんなこと聞いてないよ、と叫びたいところでしたが、三人の先生方の合議ですから間違ひないのでせう。即座に別室で吸引とやらをやらされて、これが時間がかかりました。でも、効果はなくて、ゼーゼーがおさまらないまま歸宅してまゐりました。おみやげに、簡易吸引器と緊急吸引器の兩方をもたされて、病院を出たのはちやうど午後三時でした。何時間かかつたことでせう! 

 

でも、そのかはり、本が讀めまして、『猿源氏草紙』 を讀み終へ、もしやと思つて持參した、永井路子著『この世をば』(新潮文庫)まで讀みはじめてしまひました。 

午後、早稻田大學構内で今日から開催される古本市に行くつもりでしたが、やめにして、歸宅後は横になつて休みました。 

 

今日の寫眞・・吸引器二種。これらは呼吸器内科の先生が處方してくださいました。大きいはうは、「気管支を広げ、気道の炎症を抑えて呼吸を楽にする吸入薬です。」 といふ効能です。でも、さほど苦しくはないんですけれどね?

それと、永井路子著『この世をば』(新潮文庫)。