五月十二日(金)己亥(舊四月十七日 晴のち曇り

 

今日の讀書・・ちよいと重くなりだした腰を持ち上げて、早稻田大學へ行つてまゐりました。いへ、そのキャンパスで行なはれてゐる古本市に出かけたのでありまして、學生諸君に混じつて漁つてまいりました。なにせ、明日は雨だといふのでちよいとあせりました。 

ありました。德田和夫先生の 『古典講読シリーズ お伽草子』(岩波セミナーブックス) です。求める氣持ちがあると與へられん、といつたところでせうか。

 

そのついでに、神田の古書會館へも行きました。そしたら、こちらでも求めてゐたものが見つかりました。天理圖書館善本叢書の 『きりしたん板集 一』 と 『和歌物語 古註集』(八木書店) です。これらは、目に着いたら求めておかなければならないぼくの頭のリストに記されてゐるものばかりです。もちろんお安いからですが。 

さらに、先日のお禮がてら八木書店の二階を訪ねたら、ここでは感激すべき情報を手に入れました。奈良の天理圖書館で、《天理圖書館 古典の至寶展》 が、この秋に開催されるといふのです。Ⅰ期、Ⅱ期、三期に分けて、國寶三點・重要文化財一〇點をふくむ古典籍七〇餘點が展示されるので、九月と十月と十一月の三回訪ねなければならないかなと、今から惱んでしまひます。でも、このやうな機會でもなければ訪ねることもないところですので、妻に相談のうへまゐりたいと思つてゐるのであります。 

 

ところがそこに弓道の斎藤さんから連絡が入り、葛飾總合スポーツセンターへ來ないかといふのであります。さう、三月にとんかつを食べに行つた以來で、そのときの寫眞を渡さなければと持つてゐたのでうかがひました。どうにかお稽古時間が終了する間際に到着し、賴まれた、稽古のかたちの寫眞をとつてあげることもできました。上乘!

 

それから、妻と靑砥驛で待ち合はせて歸つてくることができました。今日は、九五六〇歩でした。 

 

今日の寫眞・・早稻田大學キャンパス。後方は、大隈重信の銅像。 

そこで求めた、德田和夫先生の 『古典講読シリーズ お伽草子』(岩波セミナーブックス)と、池田龜鑑著『平安朝の生活と文學』(河出文庫)。 

その池田先生については、反町茂雄さんの 『天理圖書館の善本稀書』〈6源氏物語蒐集と池田龜鑑さんと〉 の章に、その蒐書ぶりのすさまじさが描かれてゐます。龜鑑さんが言ふには、そのために、「父が私の仕事をよく理解してくれて、郷里にあるいくらかの田畑を売って、私の本を買う費にあててくれ」たといふのです。さらに、理解あるパトロンにかこまれてゐて、「源氏、伊勢、土佐日記等の古写本の市場へ出るものは、一時は殆どみな池田博士の選択で、その手の届く範囲に在って、一種の池田コレクションを形成しました」。それゆゑに、勞作が多いのもうなづけます。 

《天理圖書館 古典の至寶展》 ポスター。 

それに、弓道場にて、齋藤さんとつらい正座姿で!