五月十七日(水)甲辰(舊四月廿二日 曇り

 

今日の讀書・・永井路子著 『この世をば(下)』(新潮文庫) を讀み終はりました。やつと。むろん歴史書ではありませんが、ぼくには十分な内容でした。 

へそまがりな實資(日記『小右記』の著者)が道長に對する「意地悪評論家」であるならば、道長を補佐し、「一條天皇と道長の間の潤滑油として奔走にあけくれ」た藤原行成(日記『權記』の著者)を對極において描いてゐるところなんて、實にぼく好みですね。

ただ、紫式部(と『源氏物語』)については、ほんのおさわり程度に觸れてゐるだけで、ちよいと殘念でした。が、當時の天皇を取り圍む宮廷の雰圍氣がわかつただけでもいいでせう。 

 

今日の寫眞・・晝食のために外出し、歸宅したら姿が見えなかつたココ。大騒ぎして探しても見つからず、たうとう逃亡したかなとあきらめかけたときに、ひよこつと顔を出したココ。いつたいどこに潛んでゐたのか、今もつてわかりません。 

そこで氣づいたのですが、ココも、モモタもですが、ぼくのこころにすでに住みついてゐたんです。一瞬ほんとうにさびしくなりましたものね。もう、ココとモモタのゐない書齋は考へられません。

 

*ところで、昨日から寫眞が掲載できなくなつたので、2015年1月の寫眞をすべて削除しました。すると、掲載できるやうになりましたので、惜しいとは思ひますが、順次削除していかうと思ひます。