八月二日(水)辛酉(舊六月十一日 曇天のち小雨

 

今日の讀書・・學習院さくらアカデミー、《源氏物語の引歌について学ぼう!!》 二回目でした。 

「源氏物語の引歌の種々相」 をテキストに、今日は、玉鬘、夕顔、女三の宮、葵の上、朝顔、明石御方、六条御息所それぞれの、源氏の君との關係やら、人となりを學ぶことができました。まあ、戀人關係と言つたらいいのか、夫婦關係と言つたらいいのか、また言葉の使ひ方や選び方が實に微妙で、いつの時代においても、いずこにおいても變はらぬ男女間の問題が浮かび上がつてきて、いい勉強になりました。が、ぼくには參考にするには遲すぎましたね。ちよつと寂しいといふか殘念です。 

ただ、惜しむらくは、全編を通して讀んでゐないので、これら一人ひとりの全體像が把握されてゐないこともあつて、言葉尻だけの詮索に終はつてしまつたやうで、いや、これは聽くぼくの課題であるわけですが、もつたいなかつた感じがいたします。

 

ひとつ興味深く學んだのは、今日のぼくたちが讀んでも、「引歌」とは氣づかない歌が會話で用ゐられてゐることです。それが、『源氏物語』 に關する最初の注釋書とでもいふのでせうか、『源氏釋』 とか、例の 『奥入』 などが指摘してゐることによつて知ることができるのでありますね。 

つまり、『源氏物語』 のこの部分は「引歌」ですよとは言はれてゐるものの、「出典未詳歌」とされてゐる場合、今日知られてゐる「古歌」以外にも存在した歌や歌集があつたことを示唆してゐるわけで、なんだか面白いと思ひました。

 

いつもはゆつくりと古本屋めぐりをして歸るのですが、今日は、妻がノラネコ捕獲作戰でがんばつてゐるので、はやく歸路につきました。 

 

さう、昨日から、靑表紙本で讀む『源氏物語』、その〈花宴〉を讀みはじめました。たつた三〇頁でペラペラです。けれど、全五十四帖、その、「紫の上系(十七帖)」の第四卷目ですから、まだまだ先は遠く、もうかうなつたらどこまで讀めるか試してみるしかありません。いや、ぼくの體力と氣力をです。 

 

今日の寫眞・・昨日捕獲し、今朝動物病院へ連れていつたノラ七頭のうちの二頭。まだ子どもで、やせてゐて痛々しいほどです。ワクチンなどを接種し、また不妊手術をして放す豫定でしたが、この二頭はまだ幼いので手術ができず、妻とともに勞してゐるカツネコの方が、もらひ手を探すか、大きくなるのを待つて手術をし、それから放すことになりました。 

こんな小さなネコがノラネコなんです。これは生んだ親ネコが問題なのではなく、ただ可愛い、ネコが好きだといふだけでエサを與へ、放置してゐる人間の問題なんです。 

それでまた子ネコが生まれて增えていく。この惡循環を絶たないと、ご近所からの苦情はなくならないし、ネコたちの受難はおさまりません。 

それと、學習院大學西門のみごとな百日紅。今日は、構内から目白驛方面に向かつて撮つてみました。いや、素敵な女の子がきたから寫したのではありません!