八月三日(木)壬戌(舊六月十二日) 曇天
今日の讀書・・『源氏物語〈花宴〉』 を讀みつづけるとともに、先日から讀んできた、繁田信一著『殴り合う貴族たち』(角川文庫) を讀み終はらせました。これは、『源氏物語』 を讀んでゐる今、破格の面白さでした。
内容と目次を紹介しておきます。
素行の悪い光源氏たち!? 光源氏のモデルの一人となった藤原道長は、官人採用試験の不正を強要、従者に命じて祗園御霊会を台なしにし、寺院建立のために平安京を壊した。これは道長だけの話ではない。優雅なはずの王朝貴族たちは、頻繁に暴行事件を起こす危ない人々でもあったのだ。「賢人右府」と呼ばれ、紫式部も尊敬した小野宮実資の日記 『小右記』 を通して、『源氏物語』 には描かれなかった王朝貴族たちの素顔を浮き彫りにした。
1 中関白藤原道隆の孫、宮中で蔵人と取っ組み合う
2 粟田関白藤原道兼の子息、従者を殴り殺す
3 御堂関白藤原道長の子息、しばしば強姦に手を貸す
4 右大将藤原道綱、賀茂祭の見物に出て石を投げられる
5 内大臣藤原伊周、花山法皇の従者を殺して生首を持ち去る
6 法興院摂政藤原兼家の嫡流、平安京を破壊する
7 花山法皇、門前の通過を許さず
8 花山法皇の皇女、路上に屍骸を晒す
9 小一条院敦明親王、受領たちを袋叩きにする
10 式部卿宮敦明親王、拉致した受領に暴行を加える
11 三条天皇、宮中にて女房に殴られる
12 内裏女房、上東門院藤原彰子の従者と殴り合う
13 後冷泉天皇の乳母、前夫の後妻の家宅を襲撃する
同じ著者による續編、『王朝貴族の悪だくみ』 など、まだたくさんあるんです。實に樂しみです。
今日の寫眞・・子ネコがうろついてゐるといふ通報を受け、今日またカツネコの努力で捕獲された子ネコ。明日病院へ連れて行き、エイズや白血病等の血液檢査をし、ワクチンを打つてもらひます。まだ手術はできませんから、里親を探さなくてはなりません。
目を閉じてゐるのは、フラッシュをたいたからで、大きい目をした可愛い子ネコです。
妻に聞くと、この子ネコの親がそもそも子ネコなんださうです。だからひ弱です。もちろん親ネコはがりがりで、見るも無慘!
それにしても、これらの費用はどこから出るのでせう。いつになつたら葛飾區は動いてくれるのでせうか。今はただ奇特な方々のお手傳ひとカンパにたよるしかなく、ぼくのお小遣ひに響かないことを心から願はざるを得ないのであります。
それとココ。昨年六月二十九日に捕獲して、モモタとご對面したときの寫眞です。最近のとくらべると、やはり成長してゐますね。まあ、ぼくのところで飼ふことになりましたが、再びノラになつていく子ネコが大半です。
さいごは、2011年頃から集めだした繁田信一さんの著書です。