八月十九日(土)辛未(舊六月廿一日 曇天、夕方激しい雷雨

 

今日の讀書・・昨日、神保町で求めた、高野和明著 『ジェノサイド』 (角川書店) を讀みはじめました。いつとき平安時代から離れてみようと思つたからでもありますが、偶然に目にとまり、「山田風太郎賞受賞!」 といふ帶の大きな金文字が目に飛び込んできたからでした。 

さらに、また、「大きなテーマであるにも拘わらず、はっとするような鮮明なディテールが随所に挟まれて、小説としての『活き』がよかった。」とは、「私立探偵・村野ミロ」の生みの親、桐野夏生さんの書評です。「小説としての『活き』」がいいなんて言はれたら買はないわけにはいきませんでした。しかも、二〇〇圓でした。 

今日一日かけてやつと半分です。五九〇頁ありますからね、仕方ありませんが、讀み終はるのがもつたいないくらゐです。内容を紹介しておきます。 

 

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人は、その不可解な遺書を手掛かりに、隠されていた私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だった父は、そこで何を研究しようとしていたのか。 

同じ頃、特殊部隊出身の傭兵、ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘の依頼を引き受けた。暗殺任務と思しき詳細不明の作戦。事前に明かされたのは、「人類全体に奉仕する仕事」ということだけだった。イエーガーは暗殺チームの一員となり、戦争状態にあるコンゴのジャングル地帯に潜入するが……。 

父の遺志を継ぐ大学院生と、一人息子のために戦い続ける傭兵。交わるはずのない二人の人生が交錯する時、驚愕の事実が明らかになる。それは、アメリカの情報機関が察知した、人類絶滅の危機―― 

 

今日の寫眞・・高野和明著 『ジェノサイド』 (角川書店)。それと、モモタとココに乘つ取られた文机。