十月十七日(火)丁丑(舊八月廿八日 雨のち日がさす

 

今日の讀書・・案の定、山本淳子著 『源氏物語の時代』 引用の 『枕草子』 の原文を確かめやうとしたら、ぼくの〈能因本〉の目次で探しても、すんなりとは現れてくれませんでした。 

最近求めた、もちろん古本でですが、同じ山本淳子さんの最新刊 『枕草子のたくらみ』(朝日新聞社) を繙いたら、山本さんは〈三巻本〉をもとにしてゐることがわかりました。底本によつて章段番號が違つてゐたり、その章段があつたりなかつたりしてゐては、統一した番號がつけられないことは當然ですね。いたしかたありません。

 

それで、また積み上げた本の中から、藤本泉著 『枕草子』(徳間文庫) を引つぱり出してきてみたら、これまたぼくの疑問にどんぴしゃり、と答へてくれさうです。「乱れ乱れた『異本』の姿・・」なんていふ章があるかと思つたら、『源氏物語の謎』 と同様に、「『枕草子』は淸少納言の作品ではない!?」と、かうですものね。面白さうです。

 

山本淳子さんの 『源氏物語の時代』 が、中宮定子の人生から紫式部に移つてきましたので、昨日に引いてですが、こんどは、笠間影印叢刊の 『紫日記 (上下)』 の影印本文の頭に、番號・日付を記入しました。頁が少ないこともあるんでせうが、夕方から夜にかけて仕上げることができました。これで、いつでも瞬時に探す頁を開くことができます。 

それにしても、『枕草子』 が、單なる隨筆ではなくて、また中宮定子さんの身の回りのことだけでもなく、一條天皇をふくむ當時の政治状況を知るうへでも缺かせない史料であることがよくわかりました。 

 

氣になつた選擧應援演説のひとコマ・・・ 

「・・・ 小林よしのり氏は愛知7区から無所属で出馬している元民進党の山尾志桜里氏(43)も推している。『能力があって、国会できっちり追及できる人間が、民主主義には必要なんです。それがピンチだから応援しなきゃならない。・・・山尾と辻元は絶対に必要だとわしは思ってる』と熱が入る。 

辻元、山尾氏ともにお騒がせが多く、メディアからもバッシングの対象となっている。それでも小林氏は、『女は叩かれるんですよ。ホステスみたいに男に擦り寄る女議員だけが重宝されるのは、男社会の問題。わしはそんな社会は嫌い。女で有能なやつは応援する。それだけのことよ』」。 

と、まあ、あまりお上品ではありませんけれど、「男に擦り寄る女議員」がほとんどの自民党にたいする批判と受け取つておきませう。それにしても、「有能な女は叩かれる」つて、ぼくにも叩かせてくれるのでせうか? 

 

今日の寫眞・・もう何十年と愛用してゐる、友人の畫家、乃里子さんが書いてくれた團扇。氣になる方は、〈ぎゃらりぃ金木犀〉 を檢索してみてください。 

と、今日のデザート。お初の柿です。