十二月八日(金)己巳(舊十月廿一日 曇天、夕方小雨

 

今日は、珍しく從弟の幸二君を迎へました。定年を迎へて、故郷の高崎へ歸る途中に寄つてくれたのでした。現在の家が建て替へられる前に來たきりといふから、それこそ四十年、いや四十五、六年ぶりの來訪でした。 

仕事の關係で、ぼくも家を四十年も離れてゐましたし、互ひに會ふ機会がありませんでした。最近では、父の葬儀に出てくれましたが、我が家に寄る時間はなかつたやうです。 

で、今日、久しぶり會ひましたが、會つて話してみれば時間の隔たりなど飛び越えて、子どものころの親しさにもどれてしまふのが、なんとも不思議な快感でした。

 

幸二君は、ぼくの母の姉の次男で、幼いころから、ぼくにとつては田舎である高崎の家に遊びに行き、母の兄の子である、同じく從弟のまさみ君らとともに、川遊びやら、山遊びやら、祖父に怒鳴りつけられながらもやめられなかつた惡戯の數々が、今もなほ思ひ出されてなりません。 

 

今日の寫眞・・今日のぼくと幸二君。それと、六十年も前の寫眞。母の生家全景。井野川で遊ぶ寫眞は、左から、ぼく、まさみ君、幸二君、ぼくの弟。野道のは、左からまさみ君、ぼく、幸二君にひいちやん。さういへば、キャンデー屋さんがちりんちりんとやつてきて食べたアイスキャンデーの甘くとろりとした味が口の中に廣がつてきさうです。群馬郡郡南村下滝が、今や高崎市下滝町です!