正月五日(金)丁酉(舊十一月十九日・小寒 曇天一時小雨

 

今日は初詣に行きました。と言つても神保町の古書會館の古本市に詣でたのであり、目的は古書の探索活動です。どんな出會ひがあるか、いつものやうに期待に胸をふくらませて出かけたのですが、それほどの成果はなくて散歩に出たやうなものでした。 

古書會館では、泉書院影印叢刊の 『筑波問答』、二〇〇圓なりくらゐで、あとは古書店街を歩き回つたおかげで、山内益二郎著『今鏡の周辺』(和泉書院)が五〇〇圓。さらに西秋書店で、『源氏物語不審抄出』(ノートルダム清心女子大学古典叢書) といふ源氏の注釋書と出會ひました(註)。きつとこれまでも目にはしてゐたでせうけれど、出番がきたのですね、冒頭からどうにか讀めたものですから求めましたが、内容はダイジェスト本とは違つて難しさうです。 

期待した日本書房は九日まで休業。それで、秋葉原に行き、久しぶりに銀藏を訪ねて早めの夕食をいただきました。五時を過ぎると混み合ひますが、さすがに四時臺、ゆつくりといただくことができました。 

一日歩いて、八三五〇歩でした。 

 

註・・『源氏物語不審抄出(げんじものがたりふしんしょうしゅつ)』 源氏物語の注釈書。 

室町時代の連歌師宗祇により著されたものである。正確な成立時期は不明であるものの、三条西実隆の日記である実隆公記の明応51011日(14961115日)の条に宗祇が実隆の元に本書を持参したとの記述があり、また現行の流布本には1499年(明応8年)に宗祇が京を離れて地方へ赴いた際に富小路俊通に付託されたとの識語が付されていることからそれ以前に著されたと見られる。桐壺巻以下の42帖から、宗祇が難解だと考えた120箇所あまりの部分を抄出し、それぞれの部分について文脈に即した詳しい注釈がなされている。『河海抄』や『花鳥余情』など一条兼良の説も引用しており、未解決とされている部分も多い。 

 

今日の寫眞・・新御茶ノ水驛プラットホームから見える二十四節氣の一つ、今日は「小寒」。と、久しぶりに訪ねた、秋葉原驛ガード下の「すし屋銀藏」にて。旨かつた!