二月廿八日(木)乙酉(舊正月七日 晴のち曇天

 

今日は、半年ぶりの《東山會》の散策旅行です。題して、「會津・喜多方散策旅行」。 前回から一泊旅行になりましたが、まあ、これは訪れる場所によつて變はるでせうから、恆例にはならないとは思ひます。 

 

さて、集合場所は東武鐵道鬼怒川温泉驛でありました。淺草驛發八時の特急きぬ一〇七號に、淺草驛から乘つて來られた方が四人、北千住驛からがぼくを入れて三人、鬼怒川温泉驛で森さんと川野さんが合流して合計九人での旅がはじまりました。 

鬼怒川温泉驛からは、一〇時〇二發、AIZUマウントエクスプレスと言ふ名の、會津若松驛までの直通快速電車に乘り換へ、到着までの數時間、車窓からは雪景色といふか、雪原の美しさを樂しむことができました!

 

一二時〇二分、會津若松驛に到着。周遊バス「ハイカラさん」に乘り換へて、最初に若松城を訪ねました。が、その前に入口の觀光レストランで晝食。つづいてガイドのおばさんの案内で鶴ヶ城と茶室「麟閣」を見て歩きましたが、お城の中には入りませんでした。佐川官兵衛顕彰碑は、積雪のために遠くから見るにとどまりました。

 

さらに周遊バスに乘つて、會津武家屋敷を見學。西郷賴母の屋敷を移築した「家老屋敷」には、一族の最期の様子も展示されてゐました。また、歴史資料館も充實してゐました。

 

そして最後は飯盛山の白虎隊自刃の地と十九士の墓、會津藩殉難烈婦の碑に詣でました。ぼくがはじめて會津を訪ねたのは、二〇〇八年九月ですから、もう十年も前のことになります。しかも夏のことでしたが、漂つてくる雰圍氣は少しも變はつてはをりませんでした。戊辰戰爭から一五〇年變はらずにきたものが、十年そこらで變はるはづもありません。會津の長州に對する恨みの深さは、此の地に染みついてゐるとぼくは思ひました。

 

これで、第一日目の豫定が終了し、ホテルまでのバスを確認したら、すでに最終バスが出た後。そこでホテルに電話して、迎へにきていただきました。 

宿泊は、東山グランドホテル。温泉もよく、夕食のバイキングも多種多樣の珍味を堪能できました。ぼくは、それに加へて、馬刺しを注文し、最近とみに衰へた食欲が回復したやうで、氣持ちまで滿腹いたしました。 

 

今日の寫眞・・AIZUマウントエクスプレス。雪原。會津若松驛前。鶴ヶ城にて。會津武家屋敷にて。十九士の墓にて。

 




 

二月一日~廿八日までの讀書記録

 

二月三日 小松左京著 『湖畔の女』 (徳間文庫) 

二月七日 鷲山茂雄著 『源氏物語─語りのからくり』 (新典社新書) 

二月十二日 藤沢周平著 『闇の歯車』 (講談社文庫)再讀 

二月十四日 北方謙三著 『夜を待ちながら』 (幻冬舎文庫) 

二月十六日 宮内庁書陵部藏 靑表紙本 『源氏物語〈賢木〉』 (新典社) 

二月十七日 藤沢周平著 『闇の穴』 (新潮文庫)再讀 

二月十八日 東直巳・古沢良太・森晶麿著 『探偵はBARにいる3』 (ハヤカワ文庫) 

二月廿二日 冲方丁著 『はなとゆめ』 (角川文庫) 

二月廿六日 松本健一著 『仮説の物語り いかに事実を発見するか』 (新潮社) 

二月廿六日 阿川弘之著 『国を思うて何が悪い─一自由主義者の憤慨録─』 (光文社文庫) 

二月廿七日 北方謙三著 『標的』 (光文社文庫)再讀 

二月廿八日 星亮一著 『偽りの明治維新 会津戊辰戦争の真実』 (だいわ文庫)