十月十日(水)乙亥(舊九月二日) 

 

恐れてゐないといふと嘘になりますけれど、いつ讀書の旅と美味探究の旅が絶たれてしまふかわかりません。それも徐々になのか、突然になのかもわかりませんが、それまでは氣力が衰へないやうに努力しなければならないなと思つてをります。 

そんな氣持ちをいだきながら、今日も〈須磨〉の卷をよみ進みました。思つたよりずつとはやく、もう半分以上。京を發つたらあつといふまに須磨に到着。思ひは都に殘してきた愛する人びと。そのなかには、朧月夜までゐて、手紙まで書いてゐるのにはもうあきれてしまひました。 

 

今日の寫眞・・・一昨日預かつたノラの子ネコ四匹。預かるにあたつては、捕獲したところの方とひと悶着あり。 

この子たちの親ネコ二匹についても避妊手術のために捕獲豫定ですが、まづは子ネコを捕へ、里親をさがすことにして、その間預かつたわけです。ところが、エサを與へるだけで放置しておいたその家のかたが、子ネコを見たら飼ひたくなつたさうで、そのうちのかはいい子をのこしてほしいだのと、まあ言ひたい放題。 

かといつて飼ひ猫として家で飼ふわけではないといふのですからあきれてしまひます。外にゐればもうすぐにでも妊娠可能! 子どもが子どもを産む世界なのです。ノラネコを増やさないやうにするためには、いづれまた捕へて手術を施さなければならないどころか、目が離せないのです。 

泣きついてきた親ネコ二匹と子ネコ四匹の處置に困つたその家の方には、病院での手術代金は出させますが(なぜ出さなくてはならないの、と思つてゐる方も多々あり!)、捕獲して、預かつて、病院へ連れて行つてはまた引き取りに、その運搬と勞力はすべてAさんと妻のボランチアです。それをまた當然としてゐるのがネコ好きの實態です。自分でやれ、と言ひたいところですが・・・・・。

はやく優しい飼主が見つかるといいね。