七月九日(月)壬寅(舊五月廿六日) 晴、蒸し暑い

 

今日は、心靜に、一休さんの法語、『目なし草 一休水鏡注 全』 を讀みつづけ、そして讀み終はることができました。けれど、内容を理解したとは言へません。例へば、 

 

「しやかといふいたづらものが世にいでておほくの人をまよはするかな」 

「夜もすがら佛のみちをたづぬればわばこころにぞたずねいりぬる」 

 

なんてね。そのまま分つたつもりでゐては大間違ひ。できればちよくちよく開いては味はいたいです。 

ところが、そんなおちついた氣分のところに、先日注文した、L・A・モースの第三作 『トリプルX』 が届きました。 

 

「過激なポルノ雑誌業界に仕掛けられた危険な罠。タフガイ探偵再登場のハードボイルド・アクション」 

と言ふのですが、これでは、前作以上に心をゆすぶられて眠れさうにありません。 

しかも、ご丁寧に、冒頭の頁に、「この書物には、多数の卑語と下品なジョークとともに、無数の根拠のないセ〇〇スおよび暴力シーンが登場する。これらを好まない読者には、ここで本をおくことをおすすめする」 なんていふ注意書きまでついてゐるのです。 

「多数の卑語と下品なジョーク」、けつこうではないですか。〈讀書の旅〉の途上ですからね、これくらゐのことでびくついてゐてはなりません。 

 

今日の寫眞・・一休 『目なし草』 より。