八月十五日(水)己卯(舊七月五日・敗戰記念日) 

 

『源氏物語〈末摘花〉』 を讀みはじめました。丸谷才一さんが、「ぼくはこの 『末摘花』 って卷は嫌いでしてね」、なんて言つてゐるので、ぼくも期待薄なんですが、參考書を見てゐたら、「・・末摘花が暗闇で、恋の手練れの源氏に抱かれ、どうしようもなく、ただ慄(わなな)いている様子は、いじらしくもあり、SMめいたエロスもあり、印象的な初夜シーンだ」(文芸春秋編『源氏物語の京都案内』文春文庫三三頁)、なんて書かれると、いやあ早く讀んでみたくなりました。 

 

今日の寫眞・・・昨日訪ねた千鳥ヶ淵戰没者墓苑にある、今上天皇陛下御製碑。平成十七年「歌会始の儀」に詠はれたもの。

 

「戦(いくさ)なき世を歩みきて思ひ出づ かの難(かた)き日を生きし人々」

 

それと、文芸春秋編 『源氏物語の京都案内』 と、昨日求めた、『明治維新という幻想 暴虐の限りを尽くした新政府軍の実像』 (洋泉社・歴史新書)