八月廿八日(火)壬辰(舊七月十八日) 曇り

 

今日は久しぶりの曇り空、日差しも弱くてお出かけには適してゐました。でも、散歩といふよりは、五目あんかけ焼きそばが食べたくて柏に行つてきました。柏高島屋ステーションモールにあるお店で、とろみの味ぐはいがなんとも言へんのです。そこにからしとお酢を入れてさらにぼく好みにしたら、これはもう絶品! 密かなお樂しみです。

 

ついでですから、また太平書林を訪ねたら、『増註 源氏物語湖月抄』(上・中・下) がまだ店頭に野ざらし状態でした。それで、これはどなたかにプレゼントしてもいいと思ひ、四册でも三百圓といふので、深沢七郎の 『人間滅亡の唄』 とともに買ひ込んできました。

 

でも重かつたので、途中、金町の中央圖書館で休憩がてら讀書。それで、やつと、ポーラ・ゴズリング著、『ゼロの罠』(ハヤカワ文庫) を讀み終はらすことができました。どちらかといつたら、この第二作のはうが血沸き肉躍る度合ひは高くて面白かつた。けれども、どちらも最後のあたりがあやふやとなり、結果はどうなつたのだと、ちよいと問ひただしたい氣分です。 

「面白本を読まずに人生を過ごすとしたなら、それは生きながら死ぬということなのだ!」 と豪語する 『読まずに死ねるか!』 の内藤陳先生なら、何と言はれるでせうか? 

 

今日の寫眞・・・左上下は、柏高島屋ステーションモールにあるお店の五目あんかけ焼きそばと、その店内に飾られたブロマイド! 

右上下は、太平書林で賣つてゐた、電車の運轉臺。ロンドンとありますから、イギリス製、といふことは、明治か大正時代に輸入された路面電車のものでせうか!