八月卅一日(金)乙未(舊七月廿一日) 晴のち曇天のち一時雨

 

體調がもちなほしたので、一一時から行はれる葬儀に出てきました。おばの葬儀を行つた齋場でもあるので、勝手は知つてゐましたから、受付のある階に直接向つたところ、フロアーに出るやいなや、正面に明さんが立つてゐたので、思はづ近づいてだきついてしまひました。そばには、紀一さんも。いやあ、五十年、いや六十年ぶりの再會です。家は隣りあつてゐても、三男の正ちやん以外とはときどき顔をあはせるくらゐでしたから、と思つても、やたら思ひ出がわきおこり、懐かしさに胸がいつぱいになつてしまひました。 

喪主は一番近くに住んでゐた正ちやんでしたので、忙しさうでしたが、こちらは父の葬儀以來の六年ぶり。それでも、正ちやんの頭はより白くなつてをりました。そこにもうひとり、下澤さんの息子さんも來られたので、みなで寫眞におさまりました。

 

葬儀は、親族のかたがたが二十名ほど。あとはぼくと下澤さんだけでした。おばさんは九十九歳。通夜に來られた方はゐたでせうが、もう知り合ひは先に逝つてしまつたのでせう。式が終はりしだい、會へた喜びと感謝を傳へて、下澤さんの車で送つてもらつて歸宅しました。

 

午後は、パソコンのピクチュアに入れたままの寫眞を開いて、正ちやんたちが寫つてゐるのを探しました。紀一さんのが一枚(右下)、正ちやんのはたくさんありましたが、明さんのはたうとう見つかりませんでした。メールで送れたらいいのですが。

 


 

八月一日~卅一日までの讀書記録  

 

八月四日 柴田錬三郎著 『眠狂四郎無情控』 (新潮文庫) 

八月七日 柴田錬三郎著 『眠狂四郎異端状』 (集英社文庫) 

八月十日 『夕顔』 (觀世流稽古用謠本 檜書店) 

八月十一日 『半蔀』 (觀世流稽古用謠本 檜書店) 

八月十三日 『源氏物語〈夕顔〉』 (宮内庁書陵部藏 靑表紙本 新典社) 

八月十三日 森 詠著 『冬の別離(わかれ)(講談社文庫

八月十八日 麻美和史著 『警視庁文書捜査官』 (角川文庫

八月十九日 紀野一義著 『名僧列伝() 』 (そのうち、「一休」 講談社学術文庫

八月十九日 水上 勉著 『一休・正三・白隠』 (そのうち、「一休のこと」 と 「再び一休のこと」 ちくま文庫

八月十九日 「山姥」 (和田萬吉編 『曲物語』 白竜社 所収) 

八月十九日 「江口」 (和田萬吉編 『曲物語』 白竜社 所収) 

八月廿二日 ポーラ・ゴズリング著 『逃げるアヒル』 (ハヤカワ文庫) 

八月廿四日 麻美和史著 『永久囚人 警視庁文書捜査官』 (角川文庫

八月廿六日 麻見和史著 『緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ』 (角川文庫

八月廿八日 ポーラ・ゴズリング著 『ゼロの罠』 (ハヤカワ文庫) 

八月卅日 翔田寛著 『逃亡戦犯』 (講談社文庫)