九月廿三日(日)戊午(舊七八月十四日・秋分の日) うす曇り

 

マイクル・Z・イリューイン著、探偵アルバート・サムスン・シリーズ第一作、『A型の女』 を讀みあげました。面白かつた。アメリカのインディアナポリスなんていふ都市が舞臺だなんて、ぼくにははじめてで、地圖でその場所などについて調べなければなりませんでしたが、それもまた新鮮で興味がわいてきました。 

ただ、本書が書かれた一九七〇年代には、まだ携電話もパソコンもありませんから、これらを便利に使ひこなしてゐる現代人からすると、まどろこしく感じるかも知れません。でも、ぼくは足を運んで探索する探偵の姿が好きですから、携帶電話があつたらいいだらうなとは思ひながらも、違和感はありません。問題は、事件の必然性がしつかりしてゐるか、それを解明していく警察や探偵の活躍が眞に迫つてゐるかどうかですね。 

「暴力を憎む心優しき知性派探偵アルバート・サムスン」 萬歳!