2024年4月(卯月)1日(月) 雨のち晴夕方雷雨

7時半起床。朝食後妻は自身の齒科通院後、母を例の頭の傷の抜糸のために亀有病院へつれて行き、その後デイサービスへ送りとどける。

晝は駅そばの“人と木”へ行き、ぼくは天せいろを完食。食後、妻を先に歸してぶらぶら散歩に出た。堀切二丁目の地主が土地を寄贈してできた「ほりきりん公園」で休憩。トイレと木かげがあり、今日はしばらくベンチで讀書。それでも歩數は3000歩をこえた。歸宅後猫たちと過ごし、早めの入浴後に夕食。今日もオールフリーがおいしかつた。

昨夜、入院中読みはじめた本居宣長 『菅笠日記(上)』 讀了。(下)に入る。『帰郷』 讀みすすむ。

今日の外出・・・3190歩 

 

4月2日(火) 晴

退院後はじめての日本橋の齒科へ通院。途中日暮里驛で、パスモの都營交通障害者割引きを更新し、また18日~19日の東山會の靜岡旅行の乘車券と特急券を購入。

齒科はいつもの齒科衛生士によるクリーニングと入齒の補修、こちらは加藤先生といふ女性醫師がやつてくださつた。晝食は高島屋のレストラン、安部元首相が撃たれたと隣に座る夫人から知らされた例の“かつ吉”で、そのとき以來はじめて入店しカキフライをいただいた。大きなカキでうまかつた。次いで半蔵門線で神保町に出て、時間つぶしに古書店街を歩いた。

歸宅後猫たちと過ごし、夕食の厚揚げや長いも千六本やカツヲのたたきやオールフリーがおいしかつた。

今日の収穫・・・『中世奇人列伝』 『追跡-一枚の幕末写真-』 『喧嘩侍勝小吉』 『やさしい男にご用心-田中小実昌作品集2』 『超時間対談』 『友情よここで終われ』

今日の外出・・・6630歩 

 

4月3日(水) 

終日在宅。猫たちと過ごしながら讀書。エース・アトキンズ 『帰郷』(ハヤカワ文庫) 讀了。

朝食はパンに紅茶に牛乳。晝食はざるうどん。夕食はレバー燒き、酢だこ、枝豆、ナスのそぼろ煮、わさび漬け、オールフリーがおいしかつた。 

 

4月4日(木) 雨の曇り

終日在宅。猫たちと過ごしながら讀書。雨がやんだので夕方散歩に出て、ラムと歩いた東堀切二丁目の公園まで行つてひと休み。道すがら、かつて空き地だつたところにペラペラの住宅が密集し、歩いてゐて息苦しいほどだつた。

昨夜、C.J.ボックス 『震える山』(講談社文庫) を讀みはじめたが、今朝佐藤春夫 『掬水譚』(JP文庫) を手にしたら吸ひ込まれるやうにのめりこんでしまつた。

朝食はパンに紅茶に牛乳。晝食はスパゲッテイ・カルボナーラ。夕食はミルガイ、山芋の磯辺揚げ、オールフリーを飲みはじめたところ、席についた母がいきなり震えはじめ、熱をはかつたら7度8分あつた。すぐにフトンに寢かせ、美知子は亀山醫院にとんでいつたら藥だけ出してくれて、熱が下がらなかつたら明日電話するやうにとのことだつた。なにしろ母は重たくてフトンに運ぶまでがたいへんだつた。

今日の歩数・・・2430歩 

 

4月5日(金) 雨、曇天

外出するつもりだつたが寒くて曇天、終日在宅。猫たちと過ごしながら讀書。ところが朝食を食べすぎたため晝食をぬかし、かつ利尿劑を餘分に飲んでしまつたために驚くほどの尿が出た。するとからだが樂になり、夕食もおいしく食べることができた。

心配した母は朝には熱が下がり、デイサービスにいつて何ごともなく歸宅した。

C.J.ボックス、猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズ第4彈 『震える山』(講談社文庫) 讀了。

 

4月6日(土) 曇天

今日も寒くて曇天、古本市をはしごするつもりだつたが、午後近所を散歩するにとどめる。それでも2000歩。歸宅後風呂、坊主頭をごしごし洗ふ。今日も尿がよく出た。

夕食もおいしく食べられた。酢だこにまぐろの刺身、酢豚に昆布巻き。オールフリーがぐびぐび飲めた。

C.J.ボックス 『震える山』 につづいてレイフ・GW・ペーション 『許されざる者』(創元推理文庫) を讀みはじめる。まづ讀みやすいのがいい。 

 

4月7日(日) 曇天のち晴

7時半起床。朝食後、高円寺古書會館を訪ねてみると、すべて100圓の大均一祭、ぼくには魅力がなかつたが、たしかに荷風全集やら荷風随筆の揃ひなどもあつて、以前なら買つてゐたかもしれない。實際に手にしたのは岩波写真文庫の 『飛鳥』 と日本の名随筆 『老』 のみ。晝は“ぎょうざの満州”でタンメンと餃子。

ついでに吉祥寺まで足をのばし、驛近くの三軒の古書店をはしご。塚本邦雄 『菊帝悲歌-小説後鳥羽院』 を發見。新小岩經由で歸路につく。歸宅後、今日もベッドに入らず夕方まで猫たちと過ごした。『菅笠日記』 『許されざる者』 讀みすすむ。

今日の収穫・・・岩波写真文庫 『飛鳥』 日本の名随筆 『老』 『菊帝悲歌』 『ネコ・ロマンチスム』 『眠りなき狙撃者』

今日の外出・・・3990歩 

 

4月8日(月) 曇天のち小雨

一月ぶりに南郷整形外科へ通院し、骨粗鬆症の治療藥であるボンビバ靜注を受ける。歸路晝食を食べる豫定だつたが、コンビニにたらこのおむすびがあつたので買つて歸つたところとてもおいしかつた。明日は慈惠大病院へ通院だ。

『菅笠日記』 『許されざる者』 それに 『掬水譚』 を讀みすすむ。

今日の外出・・・1650歩 

 

4月9日(火) 強風雨のちやむ

退院後はじめて激しい風雨のなかを慈惠醫大病院へ通院。血液、心電圖、レントゲン檢査には格別なる異常はなし。藥の調整が多少あつたが、ミカ先生の注意もとくになし。診察後、地下のそば屋が行列だつたので、パン屋でカレーパンを買つてすませた。

終日雨だといふので、竹の柄を杖形に折り曲げた長い傘をもつて家を出た。風が強かつたので正解だつた。

佐藤春夫 『掬水譚』(JP文庫) 讀了。

今日の外出・・・4400歩 

 

4月10日(水) 晴

猫部屋で讀書。夕方散歩に出、お花茶屋公園まで歩いて歸つてきた。歩數が多いのはどうも餘分に振動してしまつたためらしい。

今日の外出・・・4070歩 

 

4月11日(木) 晴後曇り

退院後はじめて午前中ベッドで横になる。午後も外出せず猫部屋で讀書。

レイフ・GW・ペーション 『許されざる者』(創元推理文庫) 566ページ、やつと讀了。 

 

4月12日(金) 曇り後

午後近所を散歩。  

 

4月13日(土) 晴

終日猫たちと過ごし、讀書。夕食後入浴。

今谷明 『中世奇人列伝』 が面白い。京極爲兼以外の五人はひととなりはもちろん名前すら知らなかつた。が、みな面白い人生を歩んでゐる。また本居宣長の 『宇比山踏』(影印本) を出したみたら 『菅笠日記』 と同じ文字なのでこれなら讀めると思つた。本人の筆なのだからあたりまへではあるが。問題は内容の理解である。 

 

4月14日(日) 晴

高円寺古書會館を訪ねた。先週の大均一祭ではないがやはりかくやす。購入したのは、日本の名随筆 『味』、塚本邦雄 『幻想紀行-地図を歩く』、田川建三 『キリスト教思想への招待』。

晝はまた“ぎょうざの満州”でタンメンと餃子。中央総武線新小岩經由で歸路につく。歸宅後、來られた純子さんから妻につづいて整體を受ける。

今谷明 『中世奇人列伝』(草思社文庫) 讀了。つづいて同じ著者の 『歴史の道を歩く』(岩波新書) を讀みはじめた。

今日の外出・・・3700歩 

 

4月15日(月) 晴暑い

終日在宅、讀書。

お晝はペヤングの燒そばを食べた。何年ぶりだらう、うまかつた。

ジャン=パトリック・マンシェット 『眠りなき狙撃者』(河出文庫) を讀み終へたがつまらなかつた。 

 

4月16日(火) 晴

終日在宅、讀書。

尿が多量に出るためのどが渇いてならず、水分・サイダーをよく飲んだ。

寢室の本をかたづけはじめた。 

 

4月17日(水) 晴のち曇り

終日在宅、讀書。

ベンジャミン・M・シュッツ 『私立探偵レオ・ハガティー・シリーズ-危険な森』(扶桑社ミステリー) と吉行淳之介 『躁鬱対談』(角川文庫) 讀了。 

 

4月18日(木) 曇天

東山會、第16回めの集りが今回も一泊旅行で行はれた(ちなみに前回ぼくは不參加)。參加者は、幹事の渡辺さんほか永田、森、川野、疋田それにぼくの6名。11時10分静岡驛に集合、小型バスをチャーター、まづ丸子でとろろ汁をいただき、つづいて吐月峰柴屋寺、宇津ノ谷峠を昔の家並みと明治のトンネルを歩いて越え、岡部宿の大旅籠“柏屋”を見學、休憩。4時前には“亀の井ホテル焼津”に到着、8階展望風呂に入る。夕食が待ち遠しく、ごちそうを前にしては、出された食べものはすべて食べつくした。

夕食後は寢るまで歡談。どうしても中仙道の思ひ出ばなしに花が咲いた。

 今日の歩数・・・5230歩

 


 

4月19日(金) 晴

東山會二日め。バイキングの朝食後8時半ホテルを出發、久能街道を經て、昔暮らした駒越の團地をながめながら日本平に直行、久能山東照宮までロープウェイに乘り、はじめて家康の神廟まで石段をのぼつてまたくだつた。息切れがしなかつたのはありがたかつた。

さらに三保の松原へ、海岸まで歩き、黄砂にかすむ富士山を見やりながら波打ち際まで歩き、ぶどう石採取の昔をひとり懐かしんだ。

ラストは晝食、清水港沿ひに清水驛海岸側の魚市場「河岸の市」の“岸家”といふ店で海鮮丼をいただいた。これがラストかと思つたさらに静岡の淺間神社を訪ね、そして静岡驛で解散となつた。

小型バスをチャーターしたおかげで疲れることなく、また懐かしい場所を短時間で見て回ることができ、病後のからだにはやさしい旅だつた。東山會のみなさんありがたうございました。

 今日の歩数・・・10090歩

 


 

4月20日(土) 晴

終日在宅、猫部屋で讀書。旅の疲れはのこつてゐないが、のんびりとすごす。

J.C.ボックス 『裁きの曠野』(講談社文庫) 讀了。 

 

4月21日(日) 曇り

今日も外出をひかへ、猫たちとたはむれながら讀書。

本居宣長 『菅笠日記-下』(寛政十一年己未初秋發行) 讀了。つづいて、一年と四か月ぶりに百二十句本 『平家物語-五』(古典文庫) の「第八十三句-兼平」から讀みはじめた。さらにつづく 『承久記』 以降の戰記ものを讀むためである。折しもこれも讀みかけの 『百錬抄』 が「後鳥羽院」にかかるところで、元暦一年(1184年)正月廿日には義仲最期の場面である。並行して讀んでいければかつてたてたライフワークにやうやく合流することができる。 

 

4月22日(月) 曇天

猫部屋で終日讀書。 

 

4月23日(火) 曇天

古本・外食散歩に出かける。場所は南柏驛前の古本市と、柏驛高島屋で天丼。さらに太平書林を訪ね、歸路、“あけぼの”のわれげんこつを求めて松戸驛を降りたら、ブックオフを思ひ出し、そこでジョー・ピケット・シリーズをまとめて買ふことができた。實り多い一日だつた。

今日の収穫・・・『新編-物いう小箱』 『平家物語』 『承久の乱』 『観応の擾乱』 『室町の王権』 『武家と天皇』 『戦国大名と天皇』、以下二册ペリイ・メイスン・シリーズ 『どもりの主教』 『美しい乞食』、以下ジョー・ピケット・シリーズ 『復讐のトレイル』 『発火点』 『嵐の地平』 『熱砂の果て』

今日の外出・・・4430歩 

 

4月24日(水) 小雨寒い

百二十句本 『平家物語-五』(古典文庫) の「第八十四句-六箇度のいくさ」に入る。昨日求めた板坂耀子 『平家物語-あらすじで楽しむ源平の戦い』(中公新書) が面白い! 

 

4月25日(木) 晴

外食散歩。細田の“泉匠”の天せいろが食べたくなつたので妻に車でおくつてもらつた。ここのそばがうまい。食後小岩驛まで歩き、平井驛下車。驛前の古本屋を期待したが定休日なのであらう、發車まぎはの都バスに飛び乘つて上野驛前下車。京成上野驛から歸路につく。

夕食にはまたみる貝がならべられた。妻がマーケットめぐりをして探してきてくれたものだ。いつ食べてもうまい!

今日の外出・・・3970歩 

 

4月26日(金) 晴のち曇り

古本市めぐりと外食散歩。新御茶ノ水驛經由快速で高円寺へ直行。今日の古本市はあまりふるわず、タンメンを食べてから御茶ノ水にもどり、駿河台下の古本市を訪ねた。こちらもふるわず短時間で歸路につく。

左肩から腕にかけてしびれて仕方なかった。

今日の収穫・・・和本『駿河台雑話-上』 『智能抄』  『建礼門院という悲劇』 『シュライエルマッハー-近代神学の父』 『虚無よりの創造』

今日の外出・・・3890歩 

 

4月27日(土) 曇天

終日在宅、讀書。ペリイ・メイスン 『どもりの主教』 が面白い。

朝、晝、夕食が美味しい。 

 

4月28日(日) 晴

先日平井驛始發バスで下車した上野驛前のガード下の“回転寿司江戸ッ子”の前を通つたら、店が再開されたのを知り、ただ金土日だけ開店なので、けふ思ひきつて出かけてみた。コロナ禍以來待ちに待つて三年はたつたらうか、店内はかはりなく、貝類の豐かさも期待され、まづは貝の三貫盛、生牡蠣、靑柳、みる貝、うにの軍艦で〆。赤貝などは次回にまはさざるを得なかつたが、とくに靑柳の旨さにはうなつてしまつた。連休で上野界隈は大混雑。人波をさけて歸路につく。携帶を忘れたので寫眞も撮れず、歩數も計れなかつた。

E.S.ガードナーのペリイ・メイスン・シリーズ 『どもりの主教』(ハヤカワ・ミステリ) 讀了。 

 

4月29日(月) 晴のち曇天

終日在宅、讀書。『歴史の道を歩く』 『歴史小説の世紀-地の巻』 『花のさかりは地下道で』 それに 『平家物語』 を讀みすすむ。ミステリーでも法廷ものは好きでないけれども、昨夜讀みおはつたペリイ・メイスン・シリーズは面白い。

午後純子さんこられ、施術を受ける。 

 

4月30日(火) 曇天

終日在宅、讀書。今谷明 『歴史の道を歩く』(岩波新書) が面白い。著者が「歴史の現場」を實際に訪ねて解説してゐるのだから、せめて地圖開いてその道をたどつてみるのだが、そのほとんどが道なき道なのだ。河井継之助の終焉の地(磐越国境・八十里越)だつたり、徳川家康の山中逃避行(信楽街道・裏白峠)だつたり、天誅組の敗走ルート(熊野・笠捨越)なんか氣が遠くなりさうだつた。