2024年5月(皐月)1日(水) 

終日読書。今谷明 『歴史の道を歩く』(岩波新書) 讀了。できれば訪ねてみたいところばかりだつた。

夕食は貝づくしだつた。みる貝に赤貝にたひら貝にアワビだつた。うまかつた。

  

5月2日(木) 晴

ひる頃床屋に行き、そのままお花茶屋まで歩き、さらに青砥驛の“手打ちそばかとう”で鴨南蛮をいただいた。歸宅後猫たちとすごす。 

今日の外出・・・4190歩 

 

5月3日(金) 晴

神保町を散歩。まづ古書會館を訪ねて探書し、古書店街を歩いて、結局“アルカサール”で和風ステーキをいただいた。さすが完食とはいかなかつたが、うまかつた。歩き疲れてきたので曳舟、牛田、関屋經由で歸宅。歸宅後一時間ばかり熟睡してのち猫たちとすごす。

マキさんの寫眞集がどうにか整へられてきた。先日上野ヨドバシカメラで求めたUSBメモリーにコピーすればいいだけだが、もう少し探してみたい。

今日の収穫・・・『あなたと原爆-オーウェル評論集』 『茶話』 『堕落論』 『道の風土記』 『世界一周恐怖航海記』 『無名の人生』

今日の外出・・・3830歩 

 

5月4日(土) 晴

午後散歩。途中、買ひ物に出かける妻と行き交ひ、同乘してマーケットを二、三訪ねて買ひ物を手傳ふ。

なんとなく物憂い一日だつた。

新潮社編 『歴史小説の世紀-地の巻』(新潮文庫) 800頁、27人の短編集讀了。なんといつても藤沢周平の 「驟り雨」 が最高!

マキさんの寫眞集が仕上がる。

今日の外出・・・1800歩  

5月5日(日) 晴

高円寺の古本市へ古本散歩。晝は、“中華料理-太陽軒”のジャージャー麺をいただき、新小岩驛經由で歸宅。

歸宅後猫たちとすごす。夕食は昨日求めた馬刺を堪能した。

歸宅後、マキさんの奥さんから電話があり、マキさんの生前の「地(ぢ)」の姿を語ること一時間三十二分。ため息が出てしまつた!

今日の収穫・・・森銑三 『武玉川選釈』 と秋元康 『世の中にこんな旨いものがあつたのか?』

今日の外出・・・3700歩  


 

5月6日(月) 曇天

終日在宅。水上勉 『私版東京図絵』、陳舜臣 『小説マルコ・ポーロ』 讀みすすみ、『平家物語』 は「第八十九句-一の谷」 に入る。 

 

5月7日(火) 雨のち曇天

一月ぶりに日本橋の齒科に通院。クリーニングが氣持ちいい。食事が美味しいのもさし齒入れ齒のおかげである。歸路、上野驛アトレの“麻布茶房”で五目あんかけ燒きそばをいただいた。ほぼ完食、旨かつた。

歸宅後猫たちと過ごし、純子さんを迎へて整體。痛かつたが、左腕のツボを指壓されたらしびれがおさまつたのには驚いた。

今日の外出・・・3520歩 

 

5月8日(水) 晴のち雨降つたりやんだり

終日在宅。晝食は珍しい肉まん、夕食はみる貝に薄切りとんかつにポテトフライに松前漬け、みなうまかつた。

水上勉 『私版東京図絵』(朝日文庫) 讀了。小説は 『雁の寺』 以外讀んだことはないが、『才市/蓑笠の人』 や 『説経節を読む』 『わが山河巡礼』 などはまた讀んでみたい。

  

5月9日(木) 雨のち曇り

終日在宅。陳舜臣 『小説マルコ・ポーロ-中国冒険譚』(文春文庫) 讀了、面白かつた。 

 

5月10日(金) 晴

東京国立博物館へ 「法然と極楽浄土」展 を見に行く。東博何年ぶりだらう。特別展では音声ガイドをかりて、勉強するやうに、法然にかんする國寶や重要文化財などをたんねんに見てまはつた。9時半の開門と同時に入り、特別展だけで出てきたら12時だつた。

お晝は御茶ノ水驛前の“ねぎし”でしろたんセットをいただき、そのまま坂をくだつて古書會館の古本市を訪ねた。すると浄土宗発行 『法然の世紀-源平争乱の世に万民救済を説く』 が目にとまつた。

帰宅後猫たちとすごす。

『平家物語』、「敦盛最後」につづいて「熊谷発心」に入る。熊谷次郎直實はこのあと法然に歸依するのである。

今日の収穫・・・『法然の世紀』 『私の西域紀行(上下)』 『西安からカシュガルへ』 『中国古典散歩』 『謎解き中世史』

今日の外出・・・6090歩 

 


 

5月11日(土) 晴

陳舜臣 『小説マルコ・ポーロ-中国冒険譚』(文春文庫) を讀んだためか、シルクロードのことが思ひ出された。日記を開いてみたら1996年2月29日に 「JTBよりユーラシア大陸シルクロードの旅のパンフレット届く」 とあり、結局參加者がみたされなくてとりやめになるまでの5か月間、「西遊記シルクロード24」 と銘打つた24日にわたるバスの旅の豫習に没頭したのだつた。このときの旅がもし實現してゐたら、ぼくの人生もちがつたものになつてゐたのではないか、と思はないでもない!

それでまた、讀んでゐなかつたシルクロードもの、大谷光瑞師の弟子、橘瑞超の 『中亜探検』(中公文庫) などを讀みだしてしまつた。 

 

5月12日(日) 曇り

終日在宅、讀書。『中亜探検』 讀みすすむ。 

 

5月13日(月) 雨

結婚記念日、51年目。めでたくもありめでたくもなし。

午前中南郷さん、骨密度をはかりボンビバ注射。

午後は猫たちとすごし、讀書。『平家物語』〈巻第九〉 讀了、〈巻第十・第九十一句-平家の一門首渡さるる事〉に入る。 

 

5月14日(火) 晴

慈惠醫大病院へ通院。血液、心電圖檢査のほか、入院中に撮つたレントゲン寫眞に大腿骨に氣になるカゲが診られるといふので整形外科で診察を受けた。心配する必要はないといはれるが、やはり気になる。ミカ先生の診察では注意はなく、終了後地下のそば屋でたぬきそばをいただき、神保町古本屋街を散策後歸路につく。

橘瑞超 『中亜探検』(中公文庫) 讀了。このとき(明治44、45年頃)著者21、22歳のわかさでの冒険である。おどろくほかない!

今日の収穫・・・『法然を読む「選択本願念仏集」講義』、『西域紀行ーシルクロードの歴史と旅ー』

今日の外出・・・5570歩