九月廿五日(日)庚戌(舊八月廿五日) 晴れたり曇つたり
今日もかはらず、子猫を相手に讀書三昧の一日でした。
今日の讀書・・『蜻蛉日記 中』 を讀み進むかたはら、屆いた本を廣げて、あれこれ讀書計畫と立てたりと、いささか空想にひたりました。
夜、NHKテレビで、「縮小ニッポンの衝撃」を見る。
今日の寫眞・・久しぶりの朝刊の切り抜きと、少しおとなびてきたココ。
そして、昨日古書市で求めた掘り出し物。はじめは、大阪の戰前か戰後間もない頃の「大阪市區分地圖」と、やはり古い「京都市街圖」。各一〇〇圓。ともに市電が走つてゐた頃のものです。系統案内圖が貴重です!
それと、大物。この四册すべてで二千圓です。『新編 国歌大観 第一巻 勅撰集編』(角川書店) は定價では三二〇〇〇圓、『新編 国歌大観 第二巻 私撰集編』(同) は二九〇〇〇圓です。それがそれぞれ三〇〇圓でした。
第一巻は「勅撰集編」で、全二十一代集と、準勅撰集の宗良親王撰進の『新葉和歌集』が収められてゐます。別巻として、「索引」があるのもありがたいです。
また、『屋代本 平家物語』(角川書店 貴重古典籍叢刊9) は、漢字片假名交り文の一册本。晝寢の枕にちやうどいい厚さです。これが一〇〇〇圓。
阿部俊子著『歌物語とその周辺』(風間書房) の第三章は「一条摂政集」についてでありまして、『蜻蛉日記』の次に讀むつもりでゐますのでたいへん參考になりさうです。しかも、二〇〇頁の分量です。もちろんこれも枕に適してゐます。
ちなみに、この本の中には、「早稻田大学文学部図書」と「個人研究費」の印が押されてあり、伊地知鉄男といふ名前が記されてゐました。きつと教授なんでせうが、個人用に購入した本のやうです。昭和四十四年發行で、九八〇〇圓してゐますから、個人的に買ふのはたしかにたいへんな負擔だと思ひます。それが、今、四〇〇圓でぼくの手に落ちました。
補足・・ネットで調べたら、伊地知さんについて以下のやうに分かりました。
「伊地知 鉄男(いぢち てつお、一九〇九年―一九九八年三月二十三日)は、国文学・書誌学者。一九三二年早稲田大学文学部国文学科卒業。宮内省図書寮(のち宮内庁書陵部)に入る。一九六六年定年退職、早稲田大学教授。一九七八年定年退職。中世連歌、書誌学などを研究した。」