2023年7月1日(土) 雨のちやみ一時晴

久しぶりに古本市をはしごした。高円寺と神田の古書會館で、また讀みたい本が何册も目についてしまつた。とくに高円寺ではすべて200圓均一だつたので、みな血まなこになつてゐた! ふと手にとつた新藤兼人 『ボケ老人の孤独な散歩』 が面白くて讀み出した。お晝は高円寺で、早めの夕食は神保町のアルカサールでステーキを食べた。完食できたのがうれしかつた。

今日の収穫・・『懐かしい「東京」を歩く』 『読書の悦楽』 『紙つぶて』 『言語姦覚』 『キング・コング』 『ここが広重・画「東京百景」』 『昭和の東京』 『東京ひとり散歩』 『ボケ老人の孤独な散歩』 『無芸大食大睡眠』 『昭和の東京、平成の東京』。 

今日の外出・・5410歩  

 

7月2日(日) 晴

終日讀書。新藤兼人 『ボケ老人の孤独な散歩』(新潮文庫) 讀了。とくに〈「色慾消麿去」後をめぐる人生談議〉が面白かつた。

モモタに左手の親指をかまれた。座つてゐた背後の本棚から落ちてきたモモタを助けようとしたら、どう勘違ひしたものかいきなりかみつかれたのであるが、爪のわきから血がふき出たのにはびつくりした。バンドエイドで止血したけれど心配である。

 

7月3日(月) 晴のち曇り、夜中激しい雷

晝、妻と散歩がてら驛前の“人と木”に行き、ぼくは天せいろをいただいた。

午後3時、南郷さんに通院し、モモタにかまれた指の治療と先週の血液檢査の結果をうかがつた。指については手當てをしたうへ破傷風の注射を打たれ、骨粗鬆症についてはやはり注射を打たれ、藥も處方された。ひと安心。

夕食後シャワー。

谷沢永一 『読書の悦楽』(PHP文庫) 讀了。讀みたい本がふえるのはつらいが面白かつた。 

今日の外出合計・・2170歩 

 

7月4日(火) 晴暑い

終日讀書。ジーボルト 『江戸参府紀行』 讀みすすむ。長い下關滯在が終り、室(むろ)までの瀨戸内の船の旅がはじまる。不思議なことは、毎日四五册は手にとつてゐるが、一册ごとにその世界にすんなりと入つていけることである。樂しい。引き込まれるといへば 『古文書返却の旅』 も面白いし勉強になる。

夕食後シャワー。

 

7月5日(水) 曇り後夕方雨

散歩と稱して柏へ担々麺を食べに行き、なじみの太平書林さんをたずねた。かはつたところではモームの短編集に 『オーストリア皇太子の日本日記』 などが目にとまつた。

歸路、綾瀨驛から新小岩行きのバスで堀切二丁目下車、南郷さんに通院。一時間半待つて診察は數分。指の傷は治りかけてはゐるが抗菌劑はのみきるように言はれた。次回は8月7日に二種注射!

網野善彦 『古文書返却の旅 戦後史学史の一齣』(中公新書) 讀了。さらに一昨日買つた石川光陽 『昭和の東京~あのころの街と風俗』(朝日文庫) といふ寫眞集を讀了。警察のカメラマンだから撮れた貴重な寫眞に感心する。荷風の 『断腸亭日乗』 が描く時代をまのあたりにすることができる。

夕食後シャワー。 

今日の外出・・2680歩  

 

7月6日(木) 晴

終日讀書。今日は大岡昇平 『少年』 を讀みすすめる。 

 

7月7日(金) 晴

ニンジンのかはりに外食と古本をエサにして散歩に出る。まづは高圓寺古書會館の古本市。晝食後荻窪驛前のささま書店とブックオフをめぐり、探してゐた森外譯 『即興詩人』(岩波文庫) など。今日もよく歩いた。

大岡昇平 『少年ーある自伝の試み』(講談社文芸文庫) 讀了。これほど細かい自傳をはじめて讀んだ。すごい記憶力だと思ふ。 

今日の外出・・5190歩 

 

7月8日(土) 曇りむし暑い

終日讀書。『江戸参府紀行』 旅の途中の説明が詳細で長く、やつと江戸に到着。『現代日本紀行文學全集』 も讀みすすむ。

猫たちも暑いのか動きがにぶい。モモタは年なのだらうががりがりにやせてきた。 

 

7月9日(日) 曇り

終日窓ぎはのリクライニングソファーで讀書。

午後、純子さんこられ整體をうける。

『断腸亭日乗』 昭和十六年十二月 「日米開戰の號外出づ」 にいたる。 

 

7月10日(月) 晴暑い

お晝を食べに妻と外出。〈人と木〉でぼくは鴨南蛮を食べてみた。食後は別行動、ぼくは関屋驛で半藏門線に乘り換へて神保町、古書店街を散歩。

汗をべつとりとかいたので歸宅後シャワー。

小林信彦 『昭和の東京、平成の東京』 讀みすすむ。『私説東京繁昌記』 『私説東京放浪記』 とあはせて〈東京三部作〉と呼びたいと書いてゐるが、これがいちばん面白くない。

『断腸亭日乗』 とともに、昭和17年11月からはじまる山田風太郎 『戦中派虫けら日記』 をともに讀んでいくことにする。 

今日の外出・・3540歩 

 

7月11日(火) 晴暑い

リクライニングソファーに寢ころびエアコンにいやされて終日讀書。

小林信彦 『昭和の東京、平成の東京』(ちくま文庫) 讀了。

昨日文庫本二冊百円の店で買つたペリイ・メイスン・シリーズの一冊、E・S・ガードナーの 『虫のくったミンク』(ハヤカワポケットミステリーブック) を讀みはじめる。ほとんど會話文をもつて物語つていくところがすごい。 

 

7月12日(水) 晴酷暑

終日讀書。 

 

7月13日(木) 曇天

終日讀書。ジーボルト 『江戸参府紀行』(東洋文庫) 讀了。つづいてジーボルトの長男アレクサンダー・フォン・ジーボルトが書いた 『ジーボルト最後の日本旅行』(東洋文庫) を讀みはじめる。「1829年の追放以来実に30年ぶりの渡日である」父ジーボルト、「長崎では門人や友人たちと旧交をあたため、風雲急な幕末の横浜と江戸では、日本の外交と学術普及に努力する老父の姿を、同行の長男アレクサンダーが描く貴重な史料」である。 

 

7月14日(金) 晴暑い

神保町へお散歩。まづは古書會館の古本市を探索。あつたあつた東京の古い終戰前後の區分地圖が二冊。それと 『慊堂日暦 3』(東洋文庫) これで三册めだが全六册まとめてぢやないと揃へられないのかも知れない。

古書店街では久しぶりに八木書店の二階に顔を出したけれど階下の著作者別コーナーのはうが氣になつた。

晝食は時間がはやかつたせいか行列ができてゐなかつたので〈はちまき〉で天どんをいただいた。

歸宅途中そのまま床屋へ直行、さつぱりとして歸宅後シャワー。 

今日の外出・・4130歩 

 

7月15日(土) 晴

晝食と買ひ物散歩。晝ごろ出かけ青砥驛の〈手打かとう〉で鴨南ばんを食べ、驛のダイソーなどでお菓子を買ひあさつた。かりんとうにおこし、べっこう飴、ドライいちじく、干しブドウなど。

歸宅後、リクライニングソファーに寢ころんで讀書。E・S・ガードナー、ペリイ・メイスン・シリーズ 『虫のくったミンク』(ハヤカワポケットミステリーブック) 讀了。昭和36年出版で、當然電話が不便な時代だつたはづだが内容は濃厚だつた。 

今日の外出・・2020歩  

7月16日(日) 晴猛暑

朝食後パソコンにひげ日記を書き込み、以後リクライニングソファーに寢ころんで讀書。ところがあまりにもはげしい日差しなのでベランダで和本の蟲ぼしをこころみた。これを曝書といふ。

『大学・中庸』 を遲々として讀みすすんでゐるが、感銘をうけたことばにしばし出會ふ。「国家の命運は民衆を思いやつて善政を行うか否かにかかつている」など最たるものだ。政治の根本は道德にあると説く  『大學』 ならではのことばだらう。「心焉に在らざれば視れども見えず、聴けども聞こえず、食えども其の味を知らず」もいい。 

根本圭助編 『小松崎茂昭和の東京』(ちくま文庫) 讀了。つづいて小沢昭一 『ぼくの浅草案内』(ちくま文庫) 讀みはじめる。

 


 

7月17日(月) 晴猛暑

今日も猛暑、和本の曝書續行。なかにはすでに蟲によつてぼろぼろにされたものもあつた。

ジーボルトの長男アレクサンダー・フォン・ジーボルト 『ジーボルト最後の日本旅行』 讀みつづける。攘夷派に命をねらはれる側の當時の記録は貴重だ。 

 

7月18日(火) 晴

今日も酷暑。慈惠大學病院へ通院。檢査の結果順調。

歸路、神保町により成光さんでラーメンをいただき、暑くて古本屋はワンダーだけにして早々歸路についた。

夕方いつも通り猫たちと過ごす。とくに産まれたてから育てたグレーがかはいい。

夕食後シャワー。

ジーボルトの長男アレクサンダー・フォン・ジーボルト 『ジーボルト最後の日本旅行』(東洋文庫) 讀了。『大学』 に「臣下には二種類の人がある。一つは他人の長所を愛し認めてそれを活かせる人。いま一つは他人の長所を妬み憎んでそれを邪魔する人で、私情に囚われた好き嫌いは国家・人民の将来を危うくする」とあるが、ジーボルトに育てられた學者らが處罰され命を失つていくのは讀んでゐてつらい。わが國の有識者にたいする冷遇は現在もかはらない!

『断腸亭日乗(五)』 と山田風太郎 『戦中派虫けら日記』(ちくま文庫) も讀了。空襲警報のさなか荷風を讀んでゐるのがおかしい。 

今日の外出・・5190歩  

7月19日(水) 曇りのち晴暑い

終日讀書。昨日ワンダー路地裏の三册220圓の棚でもとめたミステリー、マキャモンの 『遥か南へ』 が面白い。

永井荷風 『断腸亭日乗(六)』 と山田風太郎 『戦中派不戦日記』 を讀みはじめる。いよいよ昭和20年、67歳の老人と23歳の靑年の同じ日の日記を讀みくらべるのは面白い。『虫けら日記』 も 『不戦日記』 も再讀なり。 

 

7月20日(木) 晴

終日讀書。マキャモンの 『遥か南へ』 が面白い。

アマゾンに注文した 『慊堂日暦 5』(東洋文庫) が届いたところ、ほとんどのページに鉛筆で書き込みがある。本書には大鹽平八郎の亂、蠻社の獄、友人渡邊崋山入獄の出來事があり、書き込みするのはわかるけれど、販賣するなら「ほとんど全頁に書き込みあり」と表示すべきだ。こんなにひどい書き込み本を買はせられたのははじめてである。どこに怒りをぶつけていいかわからないし、まつさらな本で讀みたいのですぐに同じ本を別の店に注文した。 

 

7月21日(金) 晴

古本市はしご散歩。はじめに淺草線で五反田の古書會館、たいして期待してゐなかつたけれど、買ひ求めておかなければと思ひつつ持ちかへれないほどになつてしまつた。特に新人物往来社の「日本見聞記シリーズ」の 『スイス領事の見た幕末日本』 や 『オーストリア外交官の明治維新』 などがいい。

歸路、驛のガードわきの〈魚がし日本一〉で貝三貫さよりなどをいただき、三田線經由で神保町の古書會館に直行。ここでも安くていい本が手にはいり、うはうはして早めの夕食を〈アルカサール〉で和風ステーキを完食。食べられるのは調子がいいからだらう。

歸宅後シャワー。

昨夜、マキャモンの 『遥か南へ』(文春文庫) 讀了。久しぶりのマキャモンだつたけれど面白かつた。ちよいと感動的!

荷風(当時67歳)の 『斷腸亭日乘』 が基本で、山田風太郎(23歳) 『戦中派不戦日記』 を比較しながら讀みはじめてゐるが、せつかくだから内田百間(55歳) 『東京燒盡』 と徳川夢声(50歳) 『夢声戦争日記抄』 の日記もあはせて讀んでいくことにする。さらに遅々となるが、当時の樣子がより立體的に見えてくる。昭和20年1月前後からである。 

今日の外出・・5950歩 

 

7月22日(土) 晴

終日讀書。『斷腸亭日乘』 『戦中派不戦日記』 『東京燒盡』 を讀みくらべてゐて、毎日の空襲の激しさに驚くとともに、何故戰ひをやめられなかつたのか不思議に思つてゐたので、昨日もとめたNHKスペシャル取材班編著 『日本人はなぜ戦争へと向かったのか 果てしなき戦線拡大編』(新潮文庫) を手にとつてみた。すると一氣に讀めてしまつて、そのわけがよくわかつた。「兵士と民間人をあわせて三百十万もの人を死に至らしめた背景には、指導者たちの、継続的な、命に対する感覚の鈍麻、人間に対する想像力の欠如がありました。国民の命に驚くほど無関心だつたのです」といふ指摘には、今日もまつたくかはつてゐないことを思はしめられた! 

 

7月23日(日) 晴

今日の古本散歩は高圓寺古書會館の古書市。最終日だつたけれどもよくもこれだけいい本がのこつてゐたものだと感心。一番うれしかつたのは 『ペリー提督日本遠征日記』 である。小学館の地球人ライブラリーの一册で内容は抜粋ではあるが、要點を知るには最適であらう。ジーボルトにつづいてはこれを讀もう。

『断腸亭日乗』 をもとに 『戦中派不戦日記』 『東京燒盡』 『夢声戦争日記抄』 昭和20年4月1日から足並みがそろつて讀みはじめる。風太郎のがもつとも内容が深くて濃い。が、この機におよんでロッパの映画を見に行くところがすごい。

 今日の外出・・3760歩 

 

7月24日(月) 晴

終日讀書、といふより亂讀、いややはり併讀といふべきだらう。ペリー提督日記はじめ坪内祐三 『古くさいぞ私は』、西村寿行 『虚空の影落つ』、岡崎武志 『蔵書の苦しみ』、松浦玲 『還暦以後』、矢沢永一 『紙つぶて』、それと日課の荷風、風太郎、内田百閒、夢声の戰中日記をつまむ。

『慊堂日暦5』 届く。函はないけれどきれいな本だ。

グレーを動物病院へつれていき爪を切りフロントラインをつけてもらふ。

夕方シャワー。 

 

7月25日(火) 晴

土浦驛前の古書倶樂部を久しぶりに訪ねた。遠出しただけあつて収穫は上々、ゴロヴニンの 『日本幽囚記』(岩波文庫全三冊) とペルリ提督の 『日本遠征記』(同全四冊) それと大黒屋光太夫のロシア漂流記 『北槎差聞略』(同) が手にはいつた。みな安い。

晝食は驛前のそば屋〈一成〉で天ざるをいただく。

常磐線の快速は15輌でトイレもあり快適である。

歸宅後シャワー。

岡山の森口君から電話があり、メールのやり方を確認した。ショートメールしかだめみたい? 

今日の外出・・4840歩 

 

7月26日(水) 晴猛暑

終日讀書續行。

西村寿行 『虚空の影落つ』(徳間文庫) 讀了。すごかつたので内容を紹介・・・

「徳川幕府が倒れた明治初期、廃仏毀釈の嵐が吹き荒れ、首を落とされた野仏が路傍に転がる信濃路を旅の雲水・虚空が往く。虚空には野望があった。かつて自らも加わり討幕に奔走した赤報隊は、佞臣・岩倉具視の裏切りで指導者は処刑され、虚空はからくも追捕から逃れた。その岩倉と対峙して、信濃二十万の草莽を糾合し、自治国を樹立しようというのだ。歴史ロマンに新境地を拓いた長篇意欲作」

また、岡崎武志 『蔵書の苦しみ』(光文社新書) 讀了。

百間の 『東京燒盡』 と夢聲の 『戦争日記』 の昭和20年4月18日に、それぞれ自分の著書と日記をすぐ持ち出せるやうに準備してゐるところがある。荷風はすでに偏奇館が消失する(三月十日)以前に準備し、大事なカバンを持ち出すことができてゐたが、この兩者だいぶ遅れて準備をしはじめてゐる。しかしアメリカ軍の東京空爆とその被害状況について詳しく記し、かつまた沖縄の慘劇にふれてゐるのは風太郎だけだ。 

今日の収穫・・谷崎潤一郎 『鍵』(中公文庫) アマゾンより届く

 

7月27日(木) 晴猛暑

終日讀書。『ペリー提督日本遠征日記』 讀みすすむ。日本側ではなくペリー提督側からの記録を讀むかぎり、ますます日本人といふか支配者層の庶民にたいする非人道的な姿が明らかになつてくる。ペリーの要求は當然のことと思へる。

夕食後シャワー。

 

 

7月28日(金) 晴猛暑

古本散歩、神保町の古書會館に行つて来た。最近では珍しく込み合つたが、日本カメラ博物館監修 『秘蔵古写真幕末』 などを入手。今讀んでゐるペリーや勝海舟の寫眞がある。涼しい會場を出ると外は暑くて他にはまはれず、御茶ノ水驛前の誠鮨でちらし鮨を食べて歸つて来た。

午後は讀書。本棚を見てゐたら、元駐日英國大使ヒュー・コータッツィの 『東の島国西の島国』(中公文庫) が目にとまり、少し讀んでゐたら、「日本の役人と協議することは容易ではない」と、百年前のペリーと同じやうなことをいつてるのがおかしかつた。

夕食後シャワー。

今日の収穫・・日本カメラ博物館監修 『秘蔵古写真幕末』 他

 

今日の外出・・3530歩 

 

 

7月29日(土) 晴

終日讀書。『ペリー提督日本遠征日記』(小学館地球人ライブラリー) 讀了。琉球(沖縄)側とのやりとりを通して 「この国の民衆は悲惨だ。アメリカがこの国の政治に干渉し、日本から切り離して民衆を解放したい」 なんてまるで西部劇のやうなことを言つてゐる。

 

 

7月30日(日) 晴猛暑

終日讀書。『ペリー提督日本遠征日記』 につづいて 『アメリカ彦蔵自伝』(東洋文庫) を讀みはじめる。同時代のアメリカの樣子がうかがはれるのだが、とくに、彦藏はアメリカ合衆國大統領に會見した最初の日本人であつたが、日本の將軍や高官にくらべて「偉大な国の主人が、壮麗さも威厳もなく、いや警備の者も從者もいないで、簡素な生活」をしてゐるのに驚く場面は感動的!

午後、純子さんこられ妻につづいて施術していただく。今回も氣持ちよくて寢てしまふほどだ。 

 

7月31日(月) 晴猛暑

暑い、冷房なくしてゐられない。

終日讀書。『アメリカ彦蔵自伝1』(東洋文庫) 一氣に讀みあげる。1837年の誕生から1863年の馬關戰爭まで、面白くてよくわかつた。つづいて 『ヒュースケン日本日記』(岩波文庫) 1855年10月からはじまる日記だが、1856年8月21日、通譯兼書記としてアメリカ側全權使節ハリスとともに蒸氣船サンジャシント號が「下田湾に投錨」したその日から讀みはじめる。