2023年9月1日(金) 晴

古本散歩で神保町の古書會館古本市を訪ねた。一時間あまりの探書ののち、駿河台下から靖国通りに並行するすずらん通り・さくら通りを専大通りまで歩き、その左角の中華そば屋成光さんのラーメンをいただいて歸路についた。

今日の掘り出し物は荷風先生を偲ぶ會編 『回想の永井荷風』 と幸田文 『みそつかす』(岩波書店) の初版本だらう。あはせて五百圓なり。

外の長男森於莵の 『耄碌寸前』(みすず書房) 讀了。

今日は百年前關東大震災が襲つた日、生まれて二十日の母は、揺れだした家から逃げた家族に置き忘れられ、あとで氣づいた母親に救はれて無事だつたといふ。

今日の収穫・・『回想の永井荷風』 『みそつかす』 『天狗岬殺人事件』 『日本漂民物語』 『NHKカルチャーアワー東京文学探訪~明治見る、歩く』

 今日の外出・・3630歩 

 

9月2日(土) 晴

終日讀書。坪内祐三 『古くくさいぞ私は』(晶文社) 讀了。その中の「植草甚一の日記を読むと、古本屋に出かけることになる」を讀んでゐて、先日訪ねた柏の太平書林で 「荷風全集」(岩波書店全30卷) がたつた四千圓だつたのを思ひ出し、買つておくべきか惱んでしまつた。

また、永井荷風 『断腸亭日乗(六)』 讀了。文化勲章を授與された年の12月までである。 

 

9月3日(日) 晴のちくもり

終日讀書。山田風太郎 『戦中派復興日記』(小学館文庫 昭和26・27年12月3日以降欠失) 讀了。探偵小説量産の時期にあたり興味はつきないが日記はこれでおしまひ。あとは作品を讀んでいくだけ。

モーム 『雨・赤毛』(新潮文庫) 讀む。風太郎日記に「赤毛絶品なり」とあつたからだが。荷風 『断腸之思亭日乗(七)』 に入る。また、逢坂剛 『果てしなき追跡』(中公文庫) 讀みはじめる。

午後、純子さん来られて施術していただく。痛いところが何か所もあつた。

  

9月4日(月) 雨のちやむ

終日讀書。逢坂剛 『果てしなき追跡(上)』(中公文庫) 讀了、つづいて(下)に入る。 

 

9月5日(火) 晴

晝食をしに青砥驛に出かけたが、“かとう”が火曜定休で仕方なく驛前のそば屋で天ざるを食べたけれど、調子よくないので古本屋めぐりをやめて歸宅。夕方まで讀書しながら猫たちとすごす。

夕食後シャワー。

夜、とことん讀書。逢坂剛 『果てしなき追跡(下)』(中公文庫) 讀了、さらに同 『最果ての決闘者』 に入る。面白い。血湧き肉躍るといひたい。 

今日の歩数・・1710歩 

 

9月6日(水) 晴

出かけるつもりだつたがやめて終日讀書。午後は猫たちとすごす。

逢坂剛 『最果ての決闘者』(中公文庫) 讀了。日本人が主人公の西部劇、面白くないはづがない。 

 

9月7日(木) くもり

所沢驛前くすのきホールで開催中の古本市に出かけてきた。今回は前回よりも見て回ることができず、収穫も文庫本が數册。少しおそくなつた晝食を驛ビルの食堂でとつたはいいけれど、うまいとは言へず。

歸路、口なほしのために町田の柿島屋をめざして所沢驛から秋津驛までもどり、武蔵野線に乘つたはいいけれど、府中本町驛で腹の調子がおかしくなり、急遽町田行きをとりやめて西国分寺驛まで引き返し、中央線総武線を乘り繼いで新小岩からバスにて歸宅した。なんだか乘り物に乘つてばかりの一日だつた。

今日の収穫・・『明治の東京』 『東京日記』 『日本日記 外国人が見た日本』 『江戸忍法帖』 『柳生忍法帖』 それとアマゾンから 『嵐・ある女の生涯』 がとどく

 今日の外出・・5030歩 

 

9月8日(金) 風雨のちやみ肌寒い

昨夜、野口冨士男 『私のなかの東京わが文学散策』(中公文庫) 讀了。地圖を見ながらともに散策してゐる氣分を味はつた。

永井荷風 『斷腸亭日乘(七)』 讀みすすむ。また、山田風太郎忍法帖第二彈 『江戸忍法帖』 讀みはじめる。

また食欲がなくなつてきた。目の前のものが食べられないのだ。夕食だけはどうにか食べた。

夕方、猫たちとすごし、一緒にしばらく寢てしまつた。グレーは腕のなか、モモタとココは股のなか。一緒に寢てほしいのかも知れない。 

 

9月9日(土) 曇りのち晴

古本散歩。神田と高円寺の古書會館をはしごして歩いた。所沢へふたたびと思つたが近場ですました。そのわりにはよかつた。おもな収穫は荷風の友人相磯凌磯著 『荷風余話』(岩波書店) と母方の遠縁岡田章雄の 『明治の東京~外国人の見聞記』(桃源選書) だらうか。それと 『にっぽん音吉漂流記』 をあげておこう。

夕食後シャワー。

今日の収穫・・『荷風余話』 『東京散歩~昭和幻想』 『にっぽん音吉漂流記』 『明治の東京~外国人の見聞記』 『英国人写真家の見た明治日本』 『江戸・東京の中のドイツ』 『西欧の衝撃と日本』 

今日の外出・・4090歩  

 

9月10日(日) 晴

昨日から氷川神社の祭禮なのに家にゐるとさつぱりその氣配がつたはつてこない。おやと思って窓から見たらお神輿が靜々と通つていつた。

終日讀書。永井荷風 『斷腸亭日乘(七)』 昭和34年4月29日の 「祭日、陰」 の記述をさいごに、たうとう荷風が終焉をむかへた。あとは付録の「斷腸亭日乘稿」と索引をのこすのみ。するとその「稿」の昭和21年2月20日の條に 「夜橘南谿の東遊記をよむ。簡易流暢の文余の常に軌範となす所なり。藤樹先生傳の如き即ち一例なり」 とあつたので 『東西遊記』(東洋文庫) をとり出して「藤樹先生」を讀んでみた。現代假名遣ひにされてはゐるがわかりやすい原文である。讀み通してみたい紀行である。

山田風太郎 『江戸忍法帖』(講談社ノベルス・スペシャル) 讀了。 

 

9月11日(月) 晴

今日こそはと青砥驛の「かとう」に出かけたが、なんと今日から三日間休み、仕方なく驛のすしの三崎で上五貫盛りを食べた。またダイソーで駄菓子を買つていつたん歸宅し、南郷さんの午後の診察時間に通院、骨粗鬆症治療の注射を受け、藥をもらつて歸る。

歸宅後シャワー。

永井荷風 『斷腸亭日乘(七)』(岩波書店) 讀了。荷風に關する本は無數にあり、これからも讀んでいきたい。

靑學神學科同窓會から「會報」がとどく。 

今日の歩數・・4170歩 

 

9月12日(火) 晴

所沢古本市に再度挑戰。前回に懲りて食事には注意し、賣店でお握り🍙を買ひ求め、所沢に向かう電車の中で食べ、また古本市をあとにした武蔵野線の電車の中で二つ目のお握り🍙を食べた。それがけつこう美味しかつた。

肝心の古本市だが、たつぷりと見て回り、お約束の文庫本以外のものにまで手を出してしまつた。なんといつても村松友視 『トニー谷、ざんす』(幻冬舎アウトロー文庫) と内田魯庵の 『読書放浪』(東洋文庫) がめつけものだらう。

府中本町驛で南武線に、登戸驛で小田急線に乘り換へて町田へ到着したのが4時、柿島屋開店の時間なので直行して馬刺をいただくことができた。

今日も行き歸りの電車の中でハリスの 『日本滞在記』 を讀みつづける。 

今日の外出・・5900歩 

 

9月13日(水) 晴

朝から食欲がなく、終日横になつて讀書。

橋本敏男 『増補 荷風のいた街』(ウェッジ文庫) 讀了。「昼下がりの銭湯、荷風と二人だけになって互いに裸を曝しているそのとき、目にとび込んできたのが、荷風の左二の腕にある刺青であつた。それは『こう命』と読めた」 とあり、荷風の刺青のことは知つてゐたが、まさかこの本の著者が目撃者だつたとは驚いた。

荷風は 『斷腸亭日乘』 のなかで自分宛にきた手紙を公開してゐるが、なかでも森銑三さんの候文がいい。また漱石の書簡集の候文も口調がいい。自分では書けないけど。

また、小林信彦 『東京散歩昭和幻想』(光文社知恵の森文庫) 讀了。 

 

9月14日(木) 晴

終日讀書。村松友視 『トニー谷、ざんす』(幻冬舎アウトロー文庫) 一氣に讀む。寫眞も豐富で面白く敎へられた。

プロ野球セリーグ阪神優勝!

今日の収穫・・色川武大 『ぼうふら漂遊記』 がとどく 

 

9月15日(金) 曇りのち雷雨

お茶の水から神保町にかけて古本散歩。まづ御茶ノ水驛前の誠鮨でちらし鮨をいただいて腹ごしらへ。1100円だつたものが1300に値上りしたが、美味しくて安いのはかはらない。池田坂をくだれば神田の古書會館にいたり、じつくりと探書を樂しむ。が、むやみに買ひ込まず珍しい植草甚一 『ぼくの東京案内』 を求める。

古書会館を出るとポツポツきたので、急いで東京堂のトイレに飛び込み、落ちついたところでかねてより望んでゐた冨山房地下のFOLIOといふ喫茶店にはひつてみた。雰圍氣はかつての放心亭に似てゐるがひろく、落ちついて讀書できる店だ。

そこを出ると雨が激しくなつてをり、神保町驛にかけこんで歸路につく。腰痛體操をしてゐるせいか、腰の痛みがだいぶやはらいできた。

今日の収穫・・『風俗小説論』 『江戸川乱歩と私』 『ぼくの東京案内』 『悪党パーカー/殺人遊園地』 

今日の外出・・4700歩 

 

9月16日(土) 晴暑い

昨夜讀み終つた高橋俊夫 『葛飾の永井荷風』(崙書房ふるさと文庫) にいざなはれて、京成八幡驛近邊を散策。まづ青砥驛の手打ちそばかとうで三度目の正直鴨南蛮を食べてから八幡を訪ねた。

とくに荷風が 『断腸亭日乗』 に 「昭和21年9月16日晴、八幡町八幡神社祭礼、蓑笠農具の市立つ、見世物もあり、群集雑沓」 とあるのにひかれて出かけたのだが、參道には10店ばかりの屋臺が出てゐるだけで人の姿もまばら、期待をそがれてしまつたので境内にはひり、荷風も見た明和の常夜燈と大公孫樹を見、ぐるつと町中を歩んで驛前の山本書店に飛び込んだ。が、その書店が來春三月で閉店するとの貼り紙にはびつくり。結局ネット専門店になつてしまふらしい。殘念無念。

で、市川真間驛にもどつて二軒の古本屋、智新堂と春花堂を訪ねてから歸路につく。よく歩いた。

今日の収穫・・『永井荷風 随筆冬の蠅』 『評論永井荷風』 『考証永井荷風』 『おひとりさま荷風』 『野良猫ケンさん』 『そして誰もいなくなった』 

今日の外出・・6210歩 

 


 

9月17日(日) 晴

終日讀書。村松友視 『野良猫ケンさん』(河出文庫) 讀む。つづいて高山修一 『おひとりさま荷風』 を讀みはじめる。

夕食まで書齋(といつても今では猫部屋)で相撲を見たり本を讀んだりしてすごす。 

 

9月18日(月) 晴暑い

今日も京成電車に乘つて出かけた。お晝を中山驛でいただかうと下車したが、坂をのぼるのがおつくうで下総中山驛まで下つたけれどもいい店が見つからず、どうにかそば屋に飛び込んだ。

電車で京成八幡驛までもどり、ふたたび葛飾八幡宮を訪ねたけれど參道のさびしさはかはらず、そのまま引き返してまた山本書店にはひり、閉店まぢかの本棚を念入りに見て回つた。

あつた、荷風の數少ない友人の一人小門勝二の 『荷風歓楽』(河出書房新社) である。ほくほくして歸路についた。

高山修一『おひとりさま荷風』(崙書房ふるさと文庫) 讀了。高橋俊夫 『葛飾の永井荷風』 と同じく 「市川時代の荷風を追いかけた」 内容だつたが荷風の内面により迫つてゐるところが面白かつた。「身近にいてほしい、付き合いたいと思う人ではないが、荷風にまつわるすべてを要約していえば『面白い』につきる」 とあり、大共感!

つづいて半藤一利さんの 『永井荷風の昭和』 を讀みはじめる。いやあ冒頭から面白い。

今日の収穫・・『研究評釋坂翁大神宮參詣記』 『荷風歓楽』 『日記の虚実』 

今日の外出・・5030歩 

 

9月19日(火) 晴

食欲なく、横になつて讀書。午後猫部屋ですごす。

橋本敏男 『荷風晩年と市川』 とどく

 

 

9月20日(水) 晴のち曇り一時激しい雨

朝起きると妻が本を突きだした。何かとおもつて手に取ると、逢坂剛の 『ブラック・ムーン』 である。お花茶屋圖書館から連絡があつて取りに行つてきくれたらしい。ありがたい。逢坂剛版の西部劇 『最果ての決闘者』 のつづきである。すぐに讀みはじめ、そして一氣に讀了。面白かつた。

近藤富枝編 『永井荷風文がたり』 と高橋英夫 『文人荷風抄』 がとどく。 

 

9月21日(木) 曇天一時雨

終日讀書。半藤一利さんの 『永井荷風の昭和』(文春文庫) 讀了。「評しえないほど愚劣で無残な戦時下という熱狂の濁世にあって、孤立しながら颯爽として、いっさい妥協に安んじることのなかった荷風さんの生き方」が 『断腸亭日乗』 をもとにして力強く書かれてをり感動した。つづいて 『荷風さんの戦後』 を讀みはじめる。 

 

9月22日(金) 雨降つたりやんだり

注文した森銑三さんの 『讀書日記』 と山田風太郎の 『飛騨忍法帖』 がとどく。「忍法帖」はこれでしばらくは著作順に讀んでいける。ちなみに 『飛騨忍法帖』 はおよそ32册(あるいは約40册)出てゐるうちのまだ第三彈であり、すでに飛び飛びに讀んでゐるものがある。 

 

9月23日(土) 秋分 雨のちやむ

久しぶりの古本散歩。青砥驛から直通で五反田と高円寺の古書会館をはしごして探書。五反田では永井荷風がなにかと援助をうけ、その次男が荷風の養子となり、菅野では同居させてもらつた從弟の杵屋五叟(本名、大島一雄)の 『五叟遺文』 を見つけた。なんと奥書を開いたら「非売品」とあつた。まさか手に入るとおもつてもゐなかつたので掘り出しものといひたい。菅野における荷風との生活の日記も記載されてゐる。それが200円。めでたさついでに五反田驛前の壽司の魚がし日本一でミル貝とウニを堪能。

高円寺ではまた荷風作といはれる 『四畳半襖の下張』 についての 『なぜ「四畳半襖の下張」は名作か』 を見つけ! 

今日の外出・・4120歩 

 

9月24日(日) くもり、涼しい

終日讀書。山田風太郎 『飛騨忍法帖』(講談社) 忍法帖第三彈一氣に讀む。忍法帖らしくなく、勝海舟が登場するなどむしろ明治維新の裏面史のやうで面白かつた。 

 

9月25日(月) くもり

終日讀書。『荷風さんの戦後』 讀みつづける。昨夜、荷風が書いたとされる 「四畳半襖の下張」 を讀んだ。聞きしにまさる内面であつたが、なぜこれが猥褻裁判で有罪となつたのか? 現在ぢや見向きもされまい。第一だれもがすらすら讀める文體ぢやあない。ただ創造力をかりたてられるかな? 

 

9月26日(火) くもり

新橋の慈惠大學病院に通院。先月と同樣體調がよくないのに心電圖と血液檢査の結果がすこぶる良くてミカ先生もびつくり。とにかくBNP値が先々月の500臺先月の400臺から300臺にさがつたのがうれしい。

歸路、病院地下のパン屋でカレーパンを買つて食べ、神保町の成光さんではラーメンをいただいた。古本屋めぐりは神保町交差點から靖国通りを専大前交差點までぶらぶら、成光さんにも近いミステリ専門のワンダーで山田風太郎を求める。

歸宅後猫たちとすごし、夕食後シャワー。

半藤一利さんの 『荷風さんの戦後』(ちくま文庫) 讀了。つづいてやつと川本三郎さんの 『荷風と東京 「断腸亭日乗」私註』(岩波現代文庫) を讀みはじめる。

今日の収穫・・すべて山田風太郎 『いだ天百里』 『くノ一死ににゆく』 『姦の忍法帖』 『妖の忍法帖』 『叛旗兵』 『くノ一紅騎兵』 『秀吉妖話帖』 『剣鬼と遊女』 『切腹禁止令』 『長脇差枯野抄』 『死なない剣豪』 

今日の外出・・4920歩 

 

9月27日(水) くもり晴

『荷風と東京』 讀みすすむ。『断腸亭日乗』 讀み通したけれど川本さんの《私註》によつて理解が深まる。

また、山田風太郎の忍法帖シリーズを讀みはじめてしまつてゐるが、それらに先立つ作品を讀んでしまひたいと思ひたち、まづ 『妖異金瓶梅』(東都書房) を手にとる。 

 

9月28日(木) 晴暑い

古本散歩。新橋驛SL廣場で開催中の古本市を探索。だが日差しが強くてたへられず短時間で歸路につく。晝食も歸路青砥驛の手打ちそばかとうで鴨南蛮をいただき、近くで駄菓子を買つてから歸宅。

夕食まで猫たちとすごす。

 

今日の外出・・4410歩 

 

9月29日(金) 満月・十五夜 晴

今日は高円寺の古書會館へ古本散歩。今日は出會ひがないなとおもつてかへりがけたとたん、なんと昭和29年中央公論社刊、永井荷風の随筆集 『裸體』 があつた。また中公新書の 『六国史ー日本書紀に始まる古代の「正史」』 も目にとまり、あらためて讀んでみようとおもつたりしつつ會場を出て、外のたたきの平臺に並べられた文庫本を見ると、ウイリアム・モリスの 『ユートピアだより』(岩波文庫) が目に飛び込んできた。ジョン・ラスキンとともに記憶してゐたが、文庫本で見るのは初めてでありしかも150圓、即座に代金を支拂つてその解説を讀んでみたら、遅きに失したとおもつた。まさにぼく自身が批判的にみてゐる現代社会をすでに批判しつくして、その先にあるべきユートピアを描いてゐる物語なのである。おそまきながら讀んでみたい。

それと永井荷風の 『裸體』 を開いたら、ヒュースケンの墓をたずねた 「墓畔の梅」 といふ文があり、感動して讀んだ。近日中に光林寺を訪ねたい。

歸宅後は猫たちとたはむれ、夕食後シャワー。

今日の収穫・・『裸体』 『六国史』 『ユートピアだより』

 

今日の外出・・3110歩 

 

9月30日(土) くもり朝一時雨

終日讀書。晝間の讀書はだいたい一册を選んで讀んでゐるが、夜長の讀書はそれこそランダムに何册も読み散らしてゐる。むろん短編集や随筆集がおもなものだが、こんな讀み方は今まであまりしたことはなかつた。氣が急いてゐるからなのかあれもこれもと手をだしてしまふ。それでゐて混乱することなく面白く讀めるのだから問題はない。長編は 『ユートピアだより』 くらゐなもので、9月末現在20册ほど讀みかじつてゐる。

夕方、双葉理容に行き整髪。顔を剃りひげをととのへていただいてさつぱりした。