2023年4月1日(土)

今朝も出かけたくなつて、高圓寺の古書會館を訪ねた。といふことは晝食はギョウザの滿州で、いつものタンメンとギョウザをいただいた。カロナールをのんでゐるのに腰が痛くて、町田へは行かずに新小岩經由で歸路につく。

夕食は豪華だつた。とろろ汁にしめさばに松前漬け、キムチにシウマイ、それにたくあんだ。わづかづつだつたが、一膳のあたたかいご飯を滿喫。

池波正太郎 『鬼平犯科帳(二十二)特別長篇迷路』(文春文庫) 讀了。

今日の外出・・・3140歩 

 

4月2日(日)

朝食晝食夕食それぞれ滿足していただくことができた。それだけで及第點をあげたくなるが、讀書して猫たちとたはむれ、あとは横になつて過ごす日常は老後の、いや手術後の状態としては滿點をあげてもいいだらう。

池波正太郎 『鬼平犯科帳(二十三)特別長篇炎の色』(文春文庫) 讀了。

殿山泰司 『殿山泰司のミステリ&ジャズ日記』(講談社) を讀みはじめる。いや、1997年に入手した時讀んでゐるから再讀になるが、これは今はなき町田の高原書店で購入した、ぼくが現金で購入したなかで最も高價な本の一册だ! 

 

4月3日(月)

整形外科の南郷さんへ通院。胆嚢摘出手術の報告をし、骨密度をはかつたうへで、骨粗鬆症治療藥を處方していただく。

歸路、妻と待ち合はせて「人と木」で天せいろをいただくが、ぺろりと完食。さらに京成八幡驛前の山本書店を訪ねて文庫本を數册買ひ求めた。

今日も朝晝夕食を十分いただくことができたが、ベンが多少やわらかくなつたていどで、かへつて尻にはいい!

池波正太郎 『鬼平犯科帳(二十四)特別長篇誘拐』(文春文庫) 讀了。これをもつて最終卷。未完なのが殘念!

今日の外出・・・2560歩 

 

4月4日(火)

晴。新橋の慈惠醫大病院へ通院。ミカ先生には靑戸病院での手術の報告をし、岩瀬先生からの手紙をお渡しした。檢査の結果、ワーファリンの効き具合は良好。問題はペースメーカーの電池交換で、24日に入院、25日手術、5月2日退院といふ豫定がくまれた!

歸路、上野驛アトレの「麻布茶房」で久しぶりに五目あんかけ焼きそばを食べた。美味しかつたのだが、腰が痛みだしておちついて食べてゐられなかつた。

歸宅後、猫たちとすごし、夕食はすき焼き。これまた旨かつた。

新藤兼人 『「断腸亭日乗」を読む』(岩波現代文庫) 讀みすすむ。

今日の外出・・・4960歩 

 

4月5日(水)

早朝目が覺め、南郷さんで處方された骨粗鬆症治療藥ボナロンをのむ。けつこう面倒!

晝食は久しぶりの即席冷し中華。

夕方は猫たちとすごし、モモタにつづいて、グレーとココにもやつとフロントラインをつけることができた。

夕食はご飯が足りないかと思はれるほど美味しくたべられた。

新藤兼人 『「断腸亭日乗」を読む』(岩波現代文庫) 讀了。つづいて同じ新藤兼人の 『三文役者の死正伝殿山泰司』(岩波同時代ライブラリー) を讀みはじめる。『断腸亭日乗』 も字引をひもときながら讀みすすむ。 

 

4月6日(木)

胆嚢をとつてから食欲が出てきた。朝食は輕くだが、晝食は妻と靑戸へドライブ、「手打ちそばかとう」で退院後初の鴨南そばをいただいた。旨い!

夕方は猫たちとすごす。

夕食は山かけとしらすだいこんに春卷き、今晩もご飯が足りないくらゐ美味しくたべられた。

新藤兼人 『三文役者の死正伝殿山泰司』(岩波同時代ライブラリー) 讀了。『殿山泰司のミステリ&ジャズ日記』 再讀中。並行して紀田順一郎 『永井荷風ーその反抗と復讐』(リブロポート、シリーズ民間日本学者) を讀みはじめる。これがじつに面白い。 

 

4月7日(金)

日本橋の齒科に通院。

歸路、となりの高島屋のレストランの「おけいすし」でにぎりを食べた。美味しくて食べ足りなかつた。淺草線で靑砥驛經由で歸宅。

夕方は日課となつた猫たちとすごす。

夕食は妻が買ひ求めておいてくれた熊本の馬刺しと、いただいた採りたてのタケノコの刺身とタケノコの煮物にもずく酢。デザートはいちご。

紀田順一郎 『永井荷風ーその反抗と復讐』(リブロポート) 讀了。帶には「荷風は歩いた。やすまず歩いた、東京を江戸を。散策し、探索し、観察しーー、歩く荷風、追う紀田順一郎。やがて後姿に問いかける『あなたは何故歩くのか?』荷風研究に新しい一頁を加える力作」とある。『日和下駄』 を再讀しはじめる。

今日の外出・・・3350歩 

 

4月8日(土)

終日横になつて讀書。

タイちやんの 『ミステリ&ジャズ日記』 と 『日和下駄』 を讀みながら、池波正太郎 『散歩のとき何か食べたくなつて』(新潮文庫) を開いたら、食べに出かけたくなつた店(壽司屋、蕎麦屋、洋食屋)が續出し、惱ましくなつた。 

 

4月9日(日)

今日も終日横になつて讀書。

殿山泰司 『ミステリ&ジャズ日記』(講談社) 讀了。タイちやんにすすめられたミステリが何册か手もとにあるので讀んでみる氣になつた。けど、つづけて 『殿山泰司のしゃべくり105日』(講談社) に突入! 『断腸亭日乗』 と 『日和下駄』 と 『散歩のとき何か食べたくなつて』 も併讀。 

 

4月10日(月)

久しぶりに新御茶ノ水驛の「誠鮨」のランチのちらし鮨を食べに出かけた。あおやぎに赤貝のヒモ、それにホタテのはいつてゐるちらし鮨なんてそんじよそこらにはないと思ふ。滿足し、うれしくて古書店街をふらついてから歸路につく。

池波正太郎 『散歩のとき何か食べたくなつて』(新潮文庫) 讀了。つづけて池波正太郎 『東京の情景』(朝日文庫) も讀む。 

今日の外出・・・4210歩

 

4月11日(火)

晴。慈惠醫大靑戸病院に退院後はじめて通院。擔當醫の岩瀬先生に診ていただき、術後順調、今日で外科から、つまり靑戸病院から解放されたのであつた。岩瀬先生には丁重にお禮をのべて辭した。

歸路、送迎バスで靑砥驛へ出、京成押上驛のスカイレストランで天龍のギョウザライスに挑戰したけれど、焼きが十分でないやうで口あたりがよくなかつた。半分おみやげにして持ち歸つた。

『殿山泰司のしゃべくり105日』(講談社) 讀みすすむ。毎奇數頁には南伸坊の挿繪が面白く樂しを倍増!

『断腸亭日乗』 大正十年六月十二日「荷風全集最後の一集校正終了す」とあり、荷風の最初の全集全六卷がここに完成!

今日の外出・・・2470歩 

 

4月12日(水)

今朝も南郷さんで處方された骨粗鬆症治療藥ボナロンをのむ。先週につづけて二回目である。すぐ横になつてはいけないので、臺所におりてパソコンを開き、アマゾンで文庫本を何册も注文してしまつた。

今日はこころみに神保町のアルカサールの和風ステーキを食べに出かけた。鹽分と脂肪分を警戒してながらくご無沙汰してゐたけれど完食することができた。

『斷腸亭日乘』 に記されてゐる地名の場所がわからない。竃河岸とか三十間堀など、地圖にたよつてゐてはムダなので、考へたらわが書架に 『江戸文学地名辞典』(東京堂出版) があつたことを思ひ出し、活用することにする。

今日の外出・・・3030歩 

 

4月13日(木)

今日も神保町へ、小諸そばのかき揚げそばが食べたくなつて出かけた。それから、三軒茶屋から世田谷線の山下(豪徳寺驛)の古本屋を訪ね、さらに町田に行き、柿島屋で馬刺しを堪能。食べて歩いて腰に多少の痛みをおぼえつつもよく動くことができた。

タイちやんおすすめで昨日たまたま手に入つたドン・ペンドルトン 『月曜日還ってきた戦士』(創元推理文庫) 行き歸りの電車の中で讀了。引き續き北方謙三 『彼が狼だつた日』(集英社文庫) を手にとる。

今日の外出・・・5850歩 

 

4月14日(金)

終日横になつて讀書。これで三度めになる北方謙三 『彼が狼だつた日』(集英社文庫) 讀了。さらに、『殿山泰司のしゃべくり105日』(講談社) を再讀完了。面白かつた。タイチヤンの願ひは 「万年床でごろごろして、円満に人生を終わりたい」 とのこと、わが意を得たりである。

つづいてトマス・チャステインの第二冊 『ダイヤル911』(ハヤカワ・ミステリ) 讀みはじめる。 

 

4月15日(土)

雨。終日横になつて讀書。

トマス・チャステイン〈カウフマン警視シリーズ〉第二彈 『ダイヤル911』(ハヤカワ・ミステリ) 讀みすすむ。じつくりと讀ませる! 

 

4月16日(日)

曇りのち激しい雷雨一時晴また雨。

午後思ひたつて床屋へ行き、のびかかつてきたひげをととのへてもらふ。ところがそれを見た妻がいやらしいといふのにはまいつた。

トマス・チャステイン 『ダイヤル911』 半分すぎて私立探偵スパナー登場。しかし活躍はなく、カウフマン警視の獨壇場で讀了。ニューヨークの地圖は必携。衝撃的なラストだつた! 

 

4月17日(月)

今日は日本橋の齒科に午後通院。で、晝食をすませてから病院に向かふ。

歸路、上野廣小路のブックオフにたちよる。

アマゾンで注文した文庫本がまとめて届いた。まづ金子信雄 『うまいものが食べたくて』、宮脇俊三 『殺意の風景』、ビル・ブロンジーニの 『誘拐』 と 『殺意』。それにトマス・チャステインの 『死の統計』 これはカウフマン警視シリーズの番外篇で、私立探偵スパナーが大活躍のやうだ。すぐに讀みはじめる。 

今日の外出の歩數は携帶電話を忘れたのではかれなかつた。

 

4月18日(火)

朝、整形外科の南郷さんへ通院。診察後、骨粗鬆症治療薬(ボナロン)をあらたに四週分処方していただく。帰路、妻に迎へに来てもらひ、青砥駅のとんかつ屋で昼食。午後は横になつて読書。夕食は鯨刺しとぽん酢かけ桜えびダイコンおろしがうまかつた。

小島政二郎 『天下一品食いしん坊の記録』(河出文庫) 読了。つづいては金子信雄 『うまいものが食べたくて』(講談社文庫)。 

 

4月19日(水)

朝、骨粗鬆症治療薬(ボナロン)をのむ。三週目である。

午後、新橋の慈恵医大病院へ通院。で、今日も神保町で昼食(成光さんのラーメン)を食べ、古本屋をのぞいてから病院へ。諸検査をしたが、要は来週の入院と手術の手続きであつた。時間がかかり、病院を出たのが6時半。新橋から浅草線で青砥にいたり、夕食をすしの三崎丸でいただいた。うまづらはぎのにぎりがうまかつた。

トマス・チャステイン 『死の統計』 読みすすむ。

今日の収穫・・・池波正太郎 『真田騒動恩田木工』、小島政二郎 『食いしん坊』(河出文庫)、高橋義孝 『まぬけの効用』、南伸坊 『冗談ばっかり』、『生きるための死に方』。

また帰宅すると北方謙三 『やがて冬が終れば』 が届いてゐた。

今日の外出・・・5490歩  

 

4月20日(木)

終日読書。トマス・チャステイン 『死の統計』(ハヤカワ文庫) 読了。つづいて「名無しの探偵」シリーズに入らうと思ふが、その前に、北方謙三 『やがて冬が終れば』 を開いてしまつた。そして一気に読了。 

 

4月21日(金)

今日も日本橋の歯科に午後通院。で、神保町の古書会館の古本市を訪ね、金いちさんで鰻重をいただいてから病院に向かふ。帰路、日本橋から浅草線青砥駅経由で帰る。

永井荷風 『断腸亭日乗一』(岩波書店) 讀了。荷風が訪ねたり歩いたところをできるだけ地図上で確認しつつ読んできたが、それがなかなか難しい。第二卷に入る。

青山学院大学神学科同窓会から会報とともに〈関田寛雄先生追悼礼拝〉の案内が届いた。

今日の収穫・・『江戸東京地名辞典』(講談社学術文庫)、『江戸近郊道しるべ』(東洋文庫)、柳田國男『雪國の春』(角川文庫)、正岡容『東京恋慕帖』 『鴎外闘う家長』 『ぼくの小さな祖国』 『妄想老人日記』 『八代目坂東三津五郎の食い放題』 『新東海道五十三次』 『袋小路の休日』、ツヴアイク 『トルストイ』、ジャヴェル 『一登山家の思ひ出』

今日の外出・・・4980歩 

 

4月22日(土)

朝早く家を出て新橋の慈恵医大病院へ通院。入院に先立つPCR検査のためだが、これも通院にはちがひないだらう。すでに何回受けたことだらう。

検査はすぐにすみ、病院前からタクシーで旧市兵衞町、現六本木一丁目の永井荷風が戦前住んでゐた偏奇館跡地を訪ねた。地下鉄六本木一丁目駅の大きなホテルの裏の高台で、林立するビルの谷間の歩道脇に小さな碑があるだけだつた。

そのあと、地下鉄南北線大江戸線浅草線とのりついで、五反田の古本市を訪ね、予想外の収穫に重い思ひをして帰つてきた。

今日の収穫・・・『荷風と東京』 『民家論』 『し・つ・こ・くふざけんな!』 『私の百人一首』 『雁のたより』 『靖国』 『温泉旅行記』 『寿司問答江戸前の真髄』 『すきやばし次郎旬を握る』 『超・居酒屋入門』 『居酒屋道楽』 『居酒屋百名山』 『中央アジア探検記』 『東京に暮す』 『悪党パーカー/犯罪組織』 『悪党パーカー/襲撃』

今日の外出・・・5980歩 


 

4月23日(日)

母が今日から5月6日までショートステイ。ぼくの入院中だが、妻にはひとときの休暇となるだらう。夕食にてまたまた舌を噛む! 夕食後シャワー。それから入院の準備。早めに就寝。 

 

4月24日(月)

朝、妻に付き添つてもらつて新橋の慈恵医大病院に入院。7年前ペースメーカーを入れたときと同じ中央棟7階で、病室もとなりの711号室。主治医の大瀬戸先生から手術の説明を受けた後妻は帰る。

くらべてみると食事やトイレなどのシステムといふのか、青戸病院のはうが使い勝手がよかつた。新しいだけのことはある。看護婦さんも青戸のはうがみな若くてピチピチしてゐた。だが、食事はかはらず、昼などは煮魚におからであつた。夕食も言はずもがな!

『悪党パーカー』 とともに、野坂昭如 『妄想老人日記』 読みすすむ。68歳の時の日記で、病院で読むとまた切実! 

 

4月25日(火)

昨夜は消灯後も眠むられず、デジタル・ウオークマンでラフマニノフのピアノ協奏曲第二番とバッハのマダイ受難曲(抜粋)とモーツァルトのレクイエムを聴いた。

朝食ぬきで9時から手術。ペースメーカーの電池交換と聞いてゐたけれど、コードはそのままに本体そのものを交換したとのこと。やせて皮が薄いので、傷口がふさがりにくさうなのが気になる。たしかに手術後も歩くのに支障はないが、傷口が痛い。

食事は昼からでハンバーグステーキで完食。痛みがさらず、寝苦しい。読書すすまず。

看護婦さんといへば、慈恵医大病院は日本ではじめて看護婦を養成したところだといふ。ピチピチしてゐるはづだ。  

 

4月26日(水)

昨夜はジャズ、レスターヤングを聴いた。起きてすぐ週一のボナロンをのむ。

 今朝、胸にまかれてゐたきつい包帯がはずされたので楽になり、パジャマに着替へることができた。朝食のパンも食べられた。ただ、傷口の痛みがつづくので痛めどめを打つてもらつたら、吐き気がしてせつかくの朝食をぜんぶ出してしまつた。しかもそこにちやうどミカ先生が様子をみに来てくださつて、恥ずかしい思ひをしてしまつた。それで昼食はぬかしたが、夕食は食べられた。明日には傷口をおさへてゐる胸帯がはずしてもらへさうである。 

 

4月27日(木)

夕べは熱がでたので、念のためにPCR検査をされたが陰性であつた。かはりにアイスノンを頭にして寝た。ジャズはデューク・ジョーダン。静かでいい。

今朝7時前、目覚めてはゐたが、担当医唯一の女性である塩見先生がいきなりこられて、胸の胸帯テープをはがしてくださつた。いやあ痛いこと、すばらしい美人先生なので「先生もつと!」と叫んでしまひさうになつた。新たに縫いあはせた傷口の仕上がりは順調のやうである。あとは抜糸を待つだけ。

食欲はなく、売店でもとめた菓子も封をあけず。夕食に珍しくアジとエビのフライがついてきたけれど、やはり揚げたてぢやあなければ。

野坂昭如 『妄想老人日記』(中公文庫) やつと読了。いやあハチャメチャな生活に驚くほかない! 

 

4月28日(金)

昨夜消灯後も読みつづけ、リチャード・スターク 『悪党パーカー/人狩』(ハヤカワ文庫) 読了。ジャズは夕べもデューク・ジョーダン。

午前中にレントゲンと心電図検査。ついでシャワーを浴び、上半身は看護婦さんに拭いてもらひ、テープのかすをぬぐひとつていただいた。

今日も食欲はなく、 昼食も夕食もひどかつた。ふりかけがどうにか救ひ。まだ青戸のはうがよかつた。まあ、退院までがまんするしかない。

夜、BS松竹東急で 『三文役者』 を見る。また宮脇俊三 『殺意の風景』(新潮文庫) 読みはじめる。 

 

4月29日(土)

夕べのジャズは五十音順の「ク」、クロード・ウィリアムソン。CD2枚分。デューク・ジョーダンよりテンポの早いピアノトリオだが、クレオパトラの夢がいい。つづいてケニー・ドリュー・トリオ。CDで8枚ある。

食欲がないと思つてゐたが、今日の昼食を見て、食欲をおこさせる配慮がまつたくないのだとわかつた。うまくないはづだ。 夕食に、売店でネギトロの手巻寿司を買つてきて食べてみた。けつこううまかつた。まあ、おとがめもないだらうから、またこころみてみたい。

宮脇俊三 『殺意の風景』(新潮文庫) 読了。つづいて途中下車してゐた 『うまいものが食べたくて』 を継読。 

 

4月30日(日)

夕べは土曜日、11時からNHK・FMでは二時間ジャズ。毎週ききのがさないようにしてゐるがキース・ジャレットの特集だつた。

食欲がなくなる食事を前に、売店でカレーパンだのおにぎりなどを買つてきた。それにしても病院で買ひ食いなんて、ぼくの長い病院生活においてはじめてのことである。まあ、心不全での入院だつたらこうはいかないだらうが。

それはさうと、連休だからだらうか看護婦さんは数人になり、気がついたら7階のフロアの患者がほとんどゐない。711号室はぼく一人になつてゐた。見まはりも手薄だらうから、読書にはげまうと思ふ。

金子信雄 『うまいものが食べたくて』(講談社文庫) は、タイチヤンが解説を書いてすすめてゐるから読みはじめたが、うまい店の紹介だけでなく作り方まであるのは、台所に立たないぼくには余分に思へる。

 

*入院がつづいたとはいへ、パソコンを開く氣力を失つてどれほどたつただらう。ここにやつと四月分を記入する。漢字の變換ははぶいてしまつた(五月十日記)