四月六日(月)舊三月十四日(己卯) 晴

 

朝、齒醫者へ月例通院、掃除とともに、入れ齒を調節していただく。 

今日は讀書進まず。 

台所に置いてゐたリクライニングソファを書齋に移動。より樂な姿勢で讀書ができさうである。さつそくモモタがひざにのつてきた。 

 

東京都で、新たに八十三人の新型コロナウイルス感染が確認。思はず一句浮かんだ。 

「躊躇なく 明日出します 緊急宣言」 

 

 

四月七日(火)舊三月十五日(庚辰) 晴

 

長承二年(一一三三年)の今日、法然上人誕生。 

 

佐々木 譲さんの 『警官の条件』 を讀み續けるが、書齋に移したソファにもたれてゐると、讀書ははかどらず、テレビを見ながらうつらうつら過ごす。再放送だらうがNHK・BSPの番組がいい。南米コスタリカの昆蟲のはなし、曜變天目茶碗のはなしなどがとくに面白かつた。民放はコマーシャルばかりで見るに耐へない。  

 

 

四月八日(水)舊三月十六日(辛巳・望) 晴

 

今日は暖かで晴れわたつたのでふとんを干し、シーツもかへた。 

ソファが快適で、讀書より晝寢用になりさうである。 

 

佐々木 譲著 『警官の条件』 讀了。七七五頁の大作である。 

『警官の条件』 内容紹介・・・「警部に昇任し、組織犯罪対策部第一課の係長に抜擢された、安城和也。彼は自らのチームを指揮し、覚醒剤の新たな流通ルートを解明しようとしていたが、過程で重大な失策を犯してしまう。重苦しいムードに包まれる警視庁に、あの男が帰ってきた。かつて、“悪徳警官”として石もて追われたはずの、加賀谷仁が! 警察小説の頂点に燦然と輝く『警官の血』――白熱と慟哭の、第二章」 

とは言へ、ちよいとまのびして一氣讀みとはならなかつた。 

 

東京都で新たに一四四人の感染確認一日として最多 

 

 

四月九日(木)舊三月十七日(壬午) 晴のち曇り

 

今日は寢室の模様替へと掃除をはじめた。ベッドの周りに積まれた本の整理がおもな作業だが、一日では終らなかつた。 

妻からは、もしもの場合を考へて片づけといてね、と念を押されるし、ちよいと肩身がせまい。

 

佐々木 譲さんの 『仮借なき明日』 を讀みつづける。讀んでゐて、これはまるで船戸与一だなと思つてしまつた。 

 

東京都内で新たに一八一人の感染を確認。二日連続で最多更新。累計の感染者は一五二〇人。 

国内の感染者は五三五人、一日の最多更新。国内感染者累計五五三八人。はたして、どうなることやら。 

 

  

四月十日(金)舊三月十八日(癸未) 晴

 

四月にはいつてから、さういへば外出してゐない。古本市もさることながら、うな重とか、タンタン麺とか、お壽司とか、五目あんかけ焼きそばとか、あ~あ、食ひに行きたい。 

妻は行つてきなよ、と言ふが、今日新たに、「東京都で一八九人の感染を確認、一日での過去最多を更新」といふ。不要不急の外出はひかへるようにとの要請が出てゐるし、あ~あ、うな重が戀しい。 

 

佐々木 譲著 『仮借なき明日』 讀了。これで佐々木 譲の手持ち分はすべて讀み盡したので、このへんでまた五木寛之の「隠された日本」シリーズに戻りたい。 

 

 

四月一日~五日 「讀書の旅」 ・・・』は和本及び變體假名・漢文)

 

三日 佐々木 譲著 『警官の血(上)』 (新潮文庫) 

五日 佐々木 譲著 『警官の血(下)』 (新潮文庫) 

八日 佐々木 譲著 『警官の条件』 (新潮文庫) 

十日 佐々木 譲著 『仮借なき明日』 (集英社文庫)